第181話 最後のプレゼント
ぼくとグレイさんはいつまでも、
グレイさんに抱き締められていると、あったかくて気持ちが良い。
このぬくもりが、
もう二度と会えないと分かっているからこそ、
だけど、ぼくにとってグレイさんは、
しばらくすると、泣き
『シロちゃん、とても
「うん……分かっているミャ。でも、お
『そうだな。もともとオレは、新しい
「分かったミャ……」
グレイさんの返事を聞いて、とても落ち込んだ。
頭では
ぼくは、自分の首から下げていた石のナイフを
「グレイさん、これあげるミャ。お肉を切る時に、使ってミャ」
『ありがとう。シロちゃんからの最後のプレゼント、愛の
「さようなら、グレイさん。ぼく、グレイさんのこと、ずっと忘れないミャ」
『ああ、オレもずっと忘れない。会えなくても、シロちゃんのことを死ぬまで愛し続ける。さようならだ、オレのシロちゃん……愛している』
グレイさんは
ぼくは、遠ざかっていくグレイさんの姿が見えなくなるまで、その場から動けなかった。
まだほんのりと、グレイさんのぬくもりが残っている。
でも、冷たい風が吹けば、そのぬくもりはあっけなく消えていった。
やがて、グレイさんの姿は見えなくなった。
少し離れたところで、ぼくとグレイさんの
「シロちゃん、ちゃんとお
「グレイさんは、良いトマークトゥスだったニャ。私達も、グレイさんとお別れするのは、とっても
「さぁ、毛づくろいして、グレイさんの
そう言って、ふたりはぼくの毛づくろいをし始める。
お父さんとお母さんの
だけど今は、グレイさんの
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