第170話 特別な友達
お父さんとお母さんは、すっかり
ぼくだって、グレイさんが
普通のトマークトゥスは、近付いたら間違いなく
グレイさんだけが、特別なんだよね。
ただ、ぼくとグレイさんが友達だってことを、お父さんとお母さんに知って欲しい。
「あそこにいるのが、ぼくのお父さんとお母さんなんだけど……ふたりとも怖がっちゃってミャ」
『いや、大丈夫だ。猫に
「グレイさんに紹介したかったのに……ごめんなさいミャ」
『
そう言って、グレイさんは悲しそうに笑った。
グレイさんは、
せめて、ぼくだけでもたくさん仲良くなりたい。
ぼくは、出来るだけ明るく笑い掛ける。
「あっ、そうミャ! グレイさんに、お土産を持ってきたミャッ!」
『オレは、シロちゃんが会いに来てくれるだけでも
ぼくは、
「はい、シンテトケラスの骨と
『おおっ、ありがとう! これは
グレイさんは
グレイさんが
「毎日、そうやって骨をガジガジしていたら、きっと歯も良くなるミャ」
『なに? シロちゃんは、オレの歯も心配してくれていたのか?』
「もちろんミャ。グレイさんにこの骨と
『シロちゃん……っ!』
ぼくがにっこりと笑うと、グレイさんは驚いた顔で骨を落とし、
急に泣き出したので、ぼくはギョッとする。
「ど、どうしたミャッ? ガジガジして、歯が痛くなったミャッ?」
『ありがとう、ありがとう……シロちゃんが友達になってくれただけでも、オレは
涙の意味を知ったぼくは、グレイさんが泣き止むまで、涙をペロペロ
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【トマークトゥスとリビアヤマネコの
<トマークトゥス(
全長約100~160cm、体重約25~50kg
<リビアヤマネコ(
全長約45~80cm、体重約3~8kg
<シロ(生後3ヶ月の
全長約30cm、体重1kg前後
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