帰宅
日が暮れ始める頃、僕達は帰り支度をしていた。一日中遊び尽くしたのでちょっと疲れちゃったかも。
「これで全部か?」
「ええ、問題ないわ」
帰る準備が出来ればあとは帰るだけだ。少し名残惜しいけど……うん、また来年もくれば良いよね♪ そんな思いで僕は海を後にする。
「よーし、ジャンケンですね」
「負けるのは貴様じゃ」
月海ちゃんとイオリがジャンケンを始める。実は来るときもだったけどどっちが僕の隣に座るかで喧嘩になったからジャンケンで決めることになってるんだよねー。
僕は最初カケルと座ろうとしてたんだけどね、イオリの圧力にカケルは轟沈。結局行きは僕がイオリと一番後ろでその前にカケル、月海ちゃん、ナナちゃんが座った。うーん、帰りはどうなるんだろ。
「やったー、勝ちました!」
「ぐぬぬ……仕方ないの」
どうやら月海ちゃんが僕の隣みたい。あれ、でもそうしたらカケルの隣がイオリなのかな?
「いや、妾は前に乗る。その方が菜奈もよいじゃろう?」
「私じゃなくて萌葱君に聞くべきじゃないかしら?」
うん? なんかイオリとナナちゃんが話してる。あんなに顔赤らめたナナちゃん初めて見たなー。こういうときは深く言及しないのが正解だね。
「ナル様、早く乗りましょう」
僕はご機嫌な月海ちゃんに手を引かれ車に乗る。本当にルンルンだね。
「ありがとね、月海ちゃん」
「え? 何がですか?」
月海ちゃんは本当になんでお礼を言われたのか分からない、って感じの顔をする。まぁ、僕は気づいてないと思ってるのかな。
「僕を楽しませてくれようとしてたでしょ、皆で。発案者は月海ちゃんかなって」
この前、夜ふかしして目にクマできてた時一番心配してくれたからね。イオリは僕が何も言わないなら言及しないスタンスだけど月海ちゃんは逆なんだよね。
「それに、あの日からイオリが月海ちゃんと張り合うようになったから。一本取られたんだろうなぁって」
今日、謎に皆僕に優しかったのが決め手。どうかな?
「うぅ、完敗です。さすがナル様」
フフン、カイナ隊のリーダーとして皆のことはいつも気に留めてるからね。でも良かった、全然違ったらどうしようと思ってたからね。
「早く入ってくれないかしら」
「押すな、せっかちか!」
おっとカケルたちも入ってきた。全員が乗ると車はゆっくりと動き出す。一瞬変なのあったけど今日は一日、本当に楽しかったなー。うん、絶対また来よう。
「お嬢様、お夕食はどうしましょう?」
「そうじゃの。焼肉で良いじゃろう」
このあと、焼肉食べて僕らはそれぞれ家に送ってもらった。どうやら結構僕らも疲れてたみたいで熟睡していた。
家に着いた時に執事さんに起こしてもらったけど……月海ちゃんがもたれてきてたから先に萌葱家に行ってもらって月海ちゃんたちに先に降りてもらった。
その後は僕が降りて、ナナちゃん家に行って帰ったんだと思う。家に着いたらお風呂入って瞬で寝ましたとさ。
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