其の2<世界と大陸・亜人・魔獣と怪物>

※作中では常識なので説明が省かれるところや、設定はあるがまだ出てこないものを大雑把おおざっぱに説明する項目です。付録として作者の裏話も付けてみました。


☆『世界と大陸』

世界そのものの名前は「ミクロン」です。


主に物語の舞台となる大陸の名は<理想の大陸>アルカディアプレート。世界中央にあり、二番目に大きい大陸です。山脈に河川、肥沃な土地。有史以来、争いとは無縁の大陸でしたが、百年以上前に戦争が起こり……現在は、見かけの上では平和を取り戻しています。

主神には「人間の大陸」として創造されました。



次に、海を挟んで南方にある大陸が<希望の大陸>フロンティアプレート。大きさは世界で三番目。

大陸の中心は砂の砂漠に岩砂漠。生物を日干しにする死と熱の領域です。


歴史の割に開拓は進んでおらず、長い間、戦嵐で吹き荒れていた事が原因です。


元々は主神から「魔獣の大陸」として創造されており、新天地を求めた人間がそこに殴り込む形で国がおこりました。この大陸は人間同士の小競り合いだけでなく魔獣との生存競争が過酷です。その上で魔物を生み出す魔孔も発生します。


一獲千金も夢ではありませんが、つわものどもが夢のあと、という言葉もございますね。



最後に紹介するのが、中央大陸より西方にある<神秘の大陸>ミスティックプレート。世界最大です。


この大陸は面積の約6割が山林を含む森林地帯となっており、人間が入植して興した国や町は海岸線から森林地帯の手前までしかありません。そもそもこの大陸は人間と似ていて非なる様々な「亜人」が先住しており、だからです。


森林地帯の奥深くには「世界樹」と呼ばれるそこいらの山よりも大きな樹木があり、その周辺に幾つかある湖には亜人の集落が密集しています。世界樹を中心にした地域まるごとを指して、人間達は亜人の国<ミラ>と呼んでいます。


……この他、中央大陸と西方大陸の中間に世界最大の島<デルタ島>が、東の端には

<極東列島>があり、極東は大陸とは違った独自の文化を築いています。


*****


「(世界名。世界そのものを想像するに当たり、まず思い付いたのが"体内"でした。神様から生まれたもの、またその内にある世界……そういうイメージで。その設定に引きずられて当初は臓器名をもじったような大陸名にするつもりでしたが、しっくりこなかったのでやめました。しかし、折に触れ、──そう、大陸の当て字は最初、大陸プレートではなく大陸スペースだったのですが──それが今も私を苦しめています。いつか誤変換しそうで……)」


*****


☆『亜人』

現在の舞台である<理想の大陸>アルカディアプレートには亜人は最初、存在しませんでした。

元を辿たどれば<神秘の大陸>ミスティックプレートより海を渡ってやってきた者達ばかりです。


蜥蜴人リザードマン妖蛇人ラミアン海獣人マーマン水獣人ネレイス鳥翼人ハーピィ怪鳥人ガルナ有角人オーガ土精人ドワーフ霊長人エルフ……等々。人間は彼らから見れば野蛮人ヒューマンとなります。


彼らの容姿は基本的に半獣半人です。

しかし、ほぼ人間と同じような見掛けの種族もいます。


人間と交配して子を為す事は出来ますが、亜人の子は父か母、どちらかの種族にしかならず、ハーフという概念はありません。めすだけの種族はあります。おすだけの種族は何故かありません。


*****


「(ほぼ見掛けだけ人と同じような種族──これがいわゆる固有種という設定です。オーガ、ドワーフ、エルフですね。それぞれ極東、南方、西方の亜人の固有種です。亜人が物語に出てくるのはまだまだ先ですねぇ……多分。とりあえず、設定だけでも先出ししたという感じ。あ、雌だけの種族は妖蛇人ラミアン水獣人ネレイス鳥翼人ハーピィですね。亜人はこれで全てとは断言せず、まだ増えるかもしれません)」


「(……鳥人の違いですか? 翼が背中から生えているタイプと腕が翼になって色々とワイルドになっているタイプです。めすの顔は両方とも人間型。雌にくちばしはないです。おすのみ嘴ありですね)」


「(半獣半人。しかし、魔法によって二足の人間に変化へんげする事も出来ます。そういうはちゃんとあります。分かってない、と言われるかもしれませんが……)」


「(エルフは猫型です。長く先が尖った耳が感情に反応して動きます。たかぶると瞳孔が細くなります。八重歯が目立つ子もいますが、普通の子もちゃんといます)」


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☆魔獣と怪物

一口に言えば強力な能力を持った動物です。『強力』とは体格であり、怪力であり、

不可思議な奇跡を引き起こす力だったり、様々です。


彼らには知能も感情もあります。敵対する事も協力関係を築くのも人間次第。

しかしながら人間との初接触は非常に野蛮なものだった為、現在は野生のほぼ全てが敵対関係にあるといって良いでしょう。


魔獣や怪物の中に物好きがいる、というくらい。


長い歴史の中には手懐ける事に成功した者や上手く繁殖させて騎乗したりする一族もいましたが……


*****


「(知能について。人並の知力や人知を超えるものは多分いると思われます。人語も理解するし、なんならテレパシーでの会話も可能──ですが、実は最初に海を渡って辿り着いた連中がよりにもよって大陸を追われた爪弾き者、野蛮人であった為に……現在はその歴史は都合が悪いので差し替えられました。開拓者が渡って国を興した、という風に改竄かいざんされ、人々に伝えられている設定です。もっともこれは知る人ぞ知る歴史ではあるので、知識層は当然真実を知っています)」


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