いや、やりすぎだろ。

 

第1話

 朝、教室に入ると、机の上に花瓶が置かれていた。しかし、僕は気にすることなく席に着いた。僕の3つ前の席にいた中田くん達のグループは、後ろを振り向くと、クスクスと笑った。はぁ。いつも僕はいじめられてばかりだ。よりにもよって、なんでまた中田くんと同じクラスなんだよ。そう思っていると、「おはよう」と声をかけられた。声の主は隣の席の橋口さんだった。橋口さんは机の横にカバンを掛けると、窓を開けた。そして僕の机の上に置かれた花瓶を手に取ると、花瓶を逆さにして、窓から水と花を投げ捨てた。それから、花瓶を持って中田くんに近づくと、彼の後頭部目がけて花瓶を叩きつけた。ガシャンという音を立て花瓶が割れ、中田くんの頭は血まみれになった。いや、やりすぎだろ。と思いながら、橋口さんを眺めていると、彼女は勝ち誇ったような顔でこちらにVサインをした。

 

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いや、やりすぎだろ。   @hanashiro_himeka

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