第3話厭な先輩

兎に角、コイツはいつも威張っていた。

2週間前の僕のちょっとした失敗をうだうだと1ヶ月間説教している。

僕はあまり行きたく無かったが、課の連中とビアガーデンに行った。

最悪、左隣にソイツがいた。腹一杯になり、お腹をさすっていると、いきなり腹をなぐられて、「汚ねぇから、辞めろバカ!」

だってさ。コイツ轢かれないかな?

そして、係長になり現場の人間と飲む事が少なくなった彼を焼き鳥屋に誘った。

ビールが届くや否や、電話をし始めた。きっと仕事の話しだろうと思って黙ってビールを飲んでいた。電話は1時間経っても終わらない。

しまいには、笑いながらマンガの話しをしている。

僕は1時間半1人でビールを飲んだ。コイツ誘われてから、ずっと電話して合図でビールをお代わりし、僕が誘ったのだから勘定は僕がして、電話しながら彼は去って行った。

コイツ、上司の器は無い。バカだし。

下のモンには威張り散らし、上の人にはヘコヘコする。典型的なクズ。

しかし、天は見ていた。コイツ、係長になって1ヶ月も経たない内に、精神的疲れで痔になり手術、入院した。

皆でお見舞いに行き、帰りは皆でキャバクラに行った。

皆もソイツが嫌いだったのだ。退院後、数年で僻地へ飛ばされた。

弱者をイジメた天罰だと喜んだ。

しかし、この会社にはあってはならない不正を働くヤツがいた。

コイツより、ソイツはたちの悪い事をしでかし、僕の精神が瓦解する引き金になった。

ブラック企業の話しは尽きない。

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