第2話友人、お前もか!

20代の頃2年間くらい良く飲んだ、友人がいた。ソイツはバイトで僕は団体職員だったので、大抵の飲み屋の支払いは僕がしていた。

よく飲む男で、楽しかった。

ある日、寿司屋でトイレに入り彼の背後からカウンター席に着こうとしたら店員が、

「お客さん、仲がいいんですね」

と彼に言うと、

「アイツは金を出してくれるから、付き合ってるだけ。金を出さなかったら、あんなヤツと酒を飲まないよ」

と、言った。

僕は怒りより悲しかった。

僕は無言のまま、カバンを持ち店を出た。多分2万円くらいの支払だが僕には関係ない。

友人と思うヤツが、こんなヤツだったとは。

あれから20年。

寿司を食べに行くと、ふと思い出す。

あの頃は、人を見る目が無かったな。今も、時々、地雷を踏むが。

その経験から、仲は良くなっても信じない事にした。

いつかは、裏切られると。

クソが!思い出すと腹立つ。

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