第106話ずっと秘めていた想い

主様。大変申し訳なくいいのですが外の様子

変化を遂げ始めております。


あれってもしかして結界か?


またこの目で見ることになるとは。

誰がまた俺みたいに飛ばされて来たのか?


うわー若そうな子達だ。

下手したら歳下したじゃないか?

ってくらい。


感動に浸ってるところ悪いと

思うのですが。

これ以上話す発言によっては。

主様の心の広さほどの人柄と影響力で

今後付き合い次第に響いて来そうなので

。なるべく興奮しないでください。

向き合う態度によっては、その方達に誤解を招きそうなので。


サキミが言うなら。一回冷静になろう。


主様はずっと少年心を持たれるのも良いのですが、仮にも私の主様なので

振る舞い方にも気をつけた方が良い。

と思われます。


それは、褒めてるんだよな。

なんか汚された気がしたんだが。

まぁいいか。

サキミいいか。君が魔族ではなく

人間として生まれ変わったように、


俺ももう魔族でも魔王でもない。

俺も魔王てしての体も能力も戦って来た記憶もあの時に死んだ。

だから今の俺はリーダーでも

なければ上司と部下みたいな縦関係でもないんだ。君が俺のことを主様や忠誠関係

や好きでずっと側にいる、そんな気持ち

ならそれでもいい。

それでも忘れないでほしい。今の俺達は平等の関係性、一人の人間達だ。


人間にだって好きなものやフェチ(興奮)するものだってある。

それは、たとえ魔族だろうと人間だろうと

その感情は何も変わらない。

人間達とはなに対して感情が高まり興奮するのかなんてみんな違うんだ。

前にも言ったかも知れないけど

ありのままの自分で生きる。

だから君も君らしく生きるんだ。


私はよく理解出来ません。


別に無理に理解する必要なんてない

今からでも遅くないゆっくり探して行けばいい。今の君の好きな事を見つけるんだ。

それが分かった時に俺が言った事が

理解出来るかも知れないからな。

忠誠を誓うだけが生きる生きがい、

自分の居場所じゃないんだからさ。

魔族として縛られてたあの時とは違う。

君はもっと自由でいいんだ。

わがまま言ったていいんだ。

我慢したくてもいい。自分の心を

押し殺さなくてもいいんだよ。

こんな不思議な縁なんてそうそうないんだよ

ずっと側に居続けてくれた君には

笑って欲しいんだ。

君は十分に可愛いし魅力な女の子なんだからさ。

嫉妬しちゃうくらい魅力のヒロインで

ずっと支えくれたヒーローなんだかさ。


私にとってこれ以上ないもったいないお言葉を貰った気がします。


普段口で喋らず、脳に訴えてかけてた

から分からなかったけど、

やっぱり喋ってる仕草も可愛いんだな。

ずっと寂しい想いしてたらごめんな。

ちゃんと君と向き合う努力すら

しなかった。そんな俺にも、

何も言わずに寄り添ってくれてたのに。

君の主失格だな。


そんな事言わないでください。

私はあなたが好きで、私の主様が

あなただったから良かったんです。

私を生み出して命を与えて、

名前もくれたんです。

だから。これ以上寂しい事を

言わないでください。私には

返し切れないほど、たくさんの物を

貰ったんです。

私にとってもずっと側に居させて貰っていたので、ありがたい気持ちと、

とても言葉では表せられないくらい嬉しかったんです。

その想いは誰にも負けないって思える方。

そしてそう思わせてくれた方でもあるんです。


お互い言えなかった本音が

やっと言えた気がする。

まさかそんな気持ちでいつも

一緒にいてくれていたなんて。

感謝しきれないほど、たくさん

支えて貰っていたんだなー。


私もずっと聞きたかった、

聞いてみたかった思いが聞けて

良かったです。

最悪私の片思いでもいいって

思ってたんです。この秘めてた想い

は、変わらないですから。

たとえ私が傷ついても、見捨てられる日が

来ようとも、私はあなたと出会った

事で何か変われたと思うから。

それは、ずっと側にいた私が

思った想いですから。

貫いて欲しかったから。

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