第103話凪夜が語った言葉

そろそろそいつらを返してもらえないかな


この子達は自分達の意思でこちらに

ついたのよ。あなたに言われるような

事はしてない。


お前にとっては手駒のようにしか

扱ってないようなやつを信じられるか。


あなたを救う人なんて来るのかしら。


俺は多くの仲間を失った。

中には納得しない形だった者もいた。



そんな平和主義者なんて夢の物語に

過ぎない。


ただ平和に暮らしたかっただけだったのに。

なんて笑って楽しい日々じゃなかったんだ。

戦いで。仲間、命、家族。

たくさん。

昨日出会ったばかりのリベェール。

元勇者で菜緒の親友でもあった芽菜。

雰囲気を明るくしてくれた澪葉。

あまり関心を持ってくれなかった姫葉。

途中から参加してくれて信じて着いて来てくれた、夢葉。

そして最後まで戦いを共にした桜夜。

ここにはいない、雫や時葉。

色んな事があったり、面白い事もあった。


喧嘩も時にはしたり、言い合った蒼葉。

ずっと嫌われて敵側に寝返った水来。


魔力から生まれた魂の結晶。茜。

最後に、桜夜にとっては義理の姉妹だったけど、そんなの事関係なく

相談相手にもなってくれた。輝夜。

この魔族の国の事情を把握して、黙ってくれた知雪。

そして色々巻き込みやトラブルを協力関係で助けてくれた艦隊のみんな。

俺はたくさんの人と出会い、色んな

事に挑み体験した。

そう言う意味ではお前には感謝してるよ。

色んな人に出会わせてくれたんだからな。

でもやっぱりヤナギいや凪夜。

お前の考え方には納得できない。

誰かの為に犠牲になる考えの人

誰かのために命が張れるやつは

かっこいいと思う。だがお前は

それとも違う。自分だけ良ければいい。

そんな王の考え方は好きにはなれなかった。

罪のない人も巻き込んで、

何も事情を知らない一般人を巻き込む

その発想も全て。


否定するならそれでもいい。

だが、私の考えは変わらない。

私の頭脳を超える天才などこの世界に

いないのだから。

どれだけ頭が良く、頭の回転が速いだろうと

私の考えの先の発想をもつ者なんて

存在しない。長年色んな魔族や人間を

見た来たが、到底及ばない。

理想像を語ろうとそこに行き着いた

人は誰一人いない。

この世界はつらまらない。

だから私がこの世界をおもちゃにすればいい

要らなければ捨てる。弱い者は切り捨てる。

被った者は捨てるか売り飛ばす。

強い駒がどれだけ揃えられるかのゲーム

楽しく生きる人間と強さを求める人間が

いるとしよう。ゲームはメインストーリー

が終わったらそこで普通は終わる。

強さを求める者はより高みを目指す

トップになるために目の前の人間を

追い抜こうと、勝つ為に戦略や知恵で

一番になろうと斬り合ってる。

誰とも知らない同類を。

自分が強い事を実力を見せつけて、認めさせる為に。

ゲームはそうやって出来ているだろう。

それが今の世界と同じだと思わない?

多くては邪魔だろう、前に立ち塞がって

トップになるには時間がかかる。

なら最初から参加者を減らせばいい。

それなら短縮して早く辿りつけますからね。

プレイヤーは減らすのは常識でしょう。

それを私はしただけのこと。

あなたがなんと言おうと私には

関係ない事。


ライバルがいて初めて戦えるとか、

熱い戦いが出来るのはお互いが

高め合える存在だとか、

そんな言葉は甘い考え方の持ち主。

防衛ってものは守り抜けて初めて

意味を持つのですよ。

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