第2話少女と情報
可愛かった。いやそんな事考えてたら
あの子に引かれそう。
そんな事は今どうでもいい。
この街の調査をしないと。
ある日勇者の話しを聞くために街に出た
少しいいかなぁ。変な事聞くけど、
まず勇者ってどんな人?
うーん。嫌われ者。
悪さばかりしてて石とか投げられてる。
毎日毎日、来るたびに追い出されてる。
見た目は、傷つきやすい人ぽい。
この街では貧乏神だ。
疫病神だーとかって大人の人が言ってたよ。
商売影響の邪魔になるとか。
信頼も失ってた。って。
私にはもっと言葉を選ぶべきだと
思うけど。
じゃあ魔王ってどんな人だと思う?
うーん会った事はないけど、
仲間想いなんじゃないかなぁ。
みんなに慕われてるイメージ。
そっか。僕はその魔王なんだけど、
どう思う?
少女は答えた。へぇ。お兄さん魔王なんだ。
なんか私魔王ってよく知らなかったから
会えて嬉しいなー。
もっと怯えたり、怖がられることを想像してたんだけど。初めて会うんだしそんな感情は、この子にはないんだろうなー
君は怖くないの?僕こと。
ううん。なんで?お兄さんってもっと怖い人なの?
わたしは。怖いオーラって言うより、
優しい人にみえるもん。
だから怖くないよ。
だって私にも目線合わせてお話し聞いてくれたもん。
そんな人は悪いって思えないもん。
そっか。強いオーラも感じないか。
少し魔王として威厳を失うかも。
でも良かったこの子に怖がられなくて。
なんか複雑な気持ち。
話してくれてありがとう。
名前聞いてもいい?
私は鈴音。
魔王さんの名前は?
僕は、蒼。それが名前。
この名前は前世の名だ。
今の呼び方も自分では知らない。
何せ、目覚めて数時間しか経っていないのだから。
すずねちゃんか。君は優しいんだな。
よく分からない人に話しかけてくれるなんて
君はいい人だ。
笑顔でありがとうと言うと少女は
手を振ってまたね。って言って帰っていた。
あの子とはまた会えそうな気がする。
しばらく調査をして分かったことがある。
二つ名は頭脳の司令官
どうやら頭のキレそうな二つ名だ。
そう簡単には尻尾を掴ませてくれなさそうだ。
この周辺では有名人で、大人達は
子供の悪影響にならないように外に出さないとか。
そして名前は紫野マイ
それが勇者の名前だと。
しかも女性名だと言うのが驚きだ。
腕利きの連中と絡み、人から奪った金は
飲み食いに使ってるらしい。
汚れ仕事はどうやらお得意のようで、
裏社会と繋がってるとか。そんなウワサで
与えないらしい。
うわー絡んだらめんどそう。
でも困ってなら助けてあげないとな。
迷惑者をほっといても、
炎上する一方だし。
まぁその勇者を顔と対面するまでは、
下手に動かない方が良さそうだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます