第8話 薫に

凛に腕枕してもらった日の夜。


私は後ろから強く抱きしめられた。

1番左の薫だ。

私の背中を顔でグシグシっと押し付けた。


私は誰でも良いわけではない。


片手を振りほどき、薫をにらみつけた。


「私はずっと芽衣さんが好きだった。でも、私はこの通り引っこみ事案だし…。いや、言い訳だね。」


薫は窓に向かって走り出す。

乗り出すつもりか。

私は薫を引っ張ったが、その力は微々たるものだった。


「みんな目を覚まして!薫を止めて」


眠りが浅かったのか。

凛も結奈も薫を引っ張って、事なきを得た。


全員で薫の行動を話そうと思い、薫を連れて担任に話した。先生は元アスリートで力も強い。

職員の飲み会で先生は出来上がっていたが、話を聴いて先生は


「全員辛い想いをしたね。どこで歯車が狂ったのか。薫さんは先生の部屋で寝よう」


先生は天使だな、そう思った。


凛、結奈、私はの三人は、部屋に戻る事になった。



(次回、多分エピローグ)


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