第7話 二人の話をしよう

凛は床上手とも言うのだろう。


手慣れている。

どこで身につけたのか?

男性でされたのか、それとも女性でか。


「芽衣、私はもうしないから安心して。2人の事の話をしようね。」


心なしか、凛の声が優しい。


「私が芽衣に高圧的に接したのは、まあ、色々あってね」


凛の話は続く。


「芽衣がトイレで滑って転んで、瞳孔が開いたままだった。慌てて救急車を読んだ時は、私の目から涙が出た。泣く事は滅多にないのに…。」



そこで、結奈は起きた。何だかボーッとしている。

「お風呂入ってくる」


結奈は心ここなく。凛の事が怖くなかったみたいだ。

結奈はこれが初めてではなく、経験はあったのかな?


「手を握っても良い?」

「良いよ」


凛の手はとても柔らかく、色白だった。まるで異国の女性のようだった。

その温もりにドクンドクンと心臓が早鐘のように打つ。

きっと私は赤面しただろう。



「今まで意地悪していたのに、あの事件(トイレで転んだとき)から、何で優しくなったの?」


凛は目を閉じた。


「ごめんね…。」


凛は私の髪をくしゃり、くしゃりと触れた。

これ以上詮索するのはやめた方がいい、そう思った。




















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