第276話
ダンジョンを出ると今日も会議室を借りてサラさんとキャシーさんが宝箱を開けるのに付き合ったのよ。
またキャシーさんが結果発表とか言いだしたから、私はサラさんと一緒にどんどん、ぱふぱふって言っておいたわよ。私って空気が読める子なのよね。
結果は今日も二人がワイバーンの卵を一つずつ出したわ。三日連続は凄いって感激してたわね。
それから宿に戻って、夕飯の注文をケイトに任せて席を探していたの。そしたら…
「ミヤマさん、こんばんは」
ミヤマさんが一人で何か食べてるから、声を掛けちゃったわ。
「おお、メグさんじゃないですか。こんばんは、三日振り…でしたっけ?」
三日振りであってるけど、ミヤマさんはちゃんと覚えて無いのかしら?
「多分それくらいです。ミヤマさん、相席いいですか?」
ここで私が三日振りって言い切っちゃうと角が立つわね。ここでも空気を読む私って大人よね。
「構いませんよ」
それじゃお隣失礼します。
「今日は何を食べてるんですか?」
ラーメンに見えるけど、ラーメンよりスープが濃いみたいね。
「豚骨ラーメンです。美味しいですよ」
「これが豚骨ラーメン…」
噂には聞いているわ…ラーメンには色んな種類があるって。
「おや?豚骨ラーメンはご存知ない?」
「ラーメンは食べた事あるんですけど、豚骨ラーメンは食べた事なくって…」
この白く濁ったスープ…美味しそうね。
「メグさんも注文してみますか?」
そうしたいところだけど…
「今日はもう注文してきちゃったんで、今度注文してみます。
…ミヤマさん、相談したい事があるんですけど、いいですか?」
注文はケイトに任せちゃったからなぁ。豚骨ラーメンは今度にします。
それよりもせっかくだから、触手の話でも聞いちゃおうかな。クラウディアさんも触手の事はミヤマさんに聞けっていってたし。
「相談に乗れるか乗れないかは話によりますが、ここで出来る話ですか?」
「ここでは…ちょっと…」
触手の話はここでは無理ね。私は平気でも他の人には触手に対する偏見がある人もいるだろうし…
「何処で話します?ここで結界張ってもいいですよ?」
私達の部屋は…あんまり男性に入って欲しく無いわね。
「後でミヤマさんの部屋に行ってもいいですか?」
仕方ないからミヤマさんの部屋にするわ。
「メグさんが平気なら構いませんが…」
ミヤマさん、部屋に女性を入れるのを気にしてるのね…
「平気です。食事してお風呂に入ってから行きますね」
ケイトも連れて行くから、私一人で行く訳じゃないしね。男性の部屋でも大丈夫よ!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます