第258話

「メグさんいいですよ。だいぶスムーズに出来る様になりましたね」

 ミヤマさん相手に触手で魔力を吸収したり放出したりする練習を続けていたら、けっこう上達してきたわ。


「これくらい出来たら、実践でも使えますか?」

 どうなの?私はダンジョンで戦える?


「今と同じ様に出来れば使えますが、実践になっても同じ様に出来るかが問題です。

 そこは慣れだと思うので、安全を確保しつつ使ってみてください」

 実践になっても同じ様に出来るかか…緊張して今と同じには出来そうに無いわね。早く慣れなくちゃ。


「…はい、それでは触手の使い方特別集中講座全五回を、これで終了します。メグさん、五日間お疲れ様でした」

 そう言えばそんな名前だったわね…とにかく指導はこれで終わりね。


「メグちゃん、お疲れ様。頑張ったね」


「ミヤマさん、エミリーさん、ありがとうございます」

 二人のお陰でずいぶんと触手を使うのが上手くなったと思うわ。


「ちょうどキリがいいところみたいだね。今日の練習はこれで終わりにするよ」

 クラウディアさんから練習の終了が告げられた。これでここに来る事も無くなるのか…


「クラウディアさんも練習場所を貸して頂いてありがとうございました」

 それとケイトの指導もお礼を言った方がいいかしら?ケイトが自分でしてるわよね?


「これくらいどうって事ないさ。また何かあったら相談してくれ」

 はい、その時はお願いします。


「クラウディア様、ワイバーンの宝箱はどうすればいいですか?」


「ああ、それなら…」

 ケイトとクラウディアさんが宝箱について話し始めると…


「メグさん、奉仕活動は何にするか決まったんですか?」

 ミヤマさんが奉仕活動について聞いてきたわね。


「はい、王都の教会で解呪の手伝いをしようと思います」

 お昼前に受付に聞いて決めました。


「おお、解呪が出来るんですか!メグさん、やりますねぇ」


「ミヤマさんみたいに難しい解呪は出来ませんよ!簡単なのだけです!

 …あ、ミヤマさん、これ今日の報酬です。五日間ありがとうございました」

 正確にはレイラ先生に聞いてやり方を知ってるだけなんだけど…たぶん出来るわよね?


「いえいえ、楽しい依頼でしたよ。この五日間で色々な技術を覚えたと思いますが、積極的に使ってくださいね。

 そうすれば今より技術の質が上がるはずです。これからも頑張ってくださいね」


「はい!頑張ります!」

 これからもミヤマさんに教わった事を練習するし、実践でも使ってみます。

 ミヤマさん、エミリーさん、クラウディアさん、本当にありがとうございました。

 あ、カレンさんもね…



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