第256話
「やっぱり魔力操作は大事ですよねぇ」
ケイトの魔力操作が上達したと聞いて、ミヤマさんが噛み締める様に言ってるわね。
「スキルを使う時は多かれ少なかれ魔力が関係するからね。魔力操作も関係してくるのは当然だよ」
触手でも関係するもんね。私も魔力操作を頑張らなきゃ。
「私もこの五日間で実感しました」
ケイトがこんな殊勝な事を言うなんて…ひょっとしたら魔法の面白さに目覚めちゃったのかしら?
「スキルを持ってるなら使わないともったいないよ。魔力操作だけじゃなく、どのスキルも練習を疎かにしない事だね」
どのスキルもか…
「持ってるスキル…私も練習頑張ります!」
せっかく覚えたスキルだもんね、頑張ってみるわ!
「よし、休憩はここまでにして、練習を再開しよう」
練習再開ね!さっそく頑張るわよ!
「ミヤマさん、休暇前にまだ何かあるって言ってましたけど…」
いったい何があるんですか?
「ええ、あるんですが特別な事ではありません。既にメグさんも経験している事ですよ」
「経験した事…何するんですか?」
そんなにもったいぶらないで、早く教えてくれないかしら?
「触手を使って魔力を吸収するだけですよ」
それは前にやったわね…えっ?もったいぶってそれなの?
「…これで吸収できるんですか?」
言われた通りにミヤマさんの左手首に触手を巻き付けたけど…
「前は出来たじゃないですか。お互いに手首に巻き付けて魔力を巡回させる練習をしたでしょう?
あの時も触手を間に入れて魔力を放出したり吸収したりしたはずですよ?」
確かに前は出来たわよ?でも、今回は…
「でも、今回は触手と身体が離れてるじゃないですか!」
前と条件が違うんだもん。前は触手は身体から普通に出しただけなのに、今回は離れてるのよ?それで吸収なんて出来るの?
「魔力を吸収するだけなら、それは問題になりません。
身体から離れた場所に触手を出せたんですよ?それにその触手が動かせるんです。
その触手が魔力を吸収できたっておかしく無いですよね?」
「…そうなんですか?」
言ってる事は分かるのよ?でも、ほんとに出来るのか疑っちゃうのよね…
「現に私は出来ますよ?まあ、とりあえずやってみましょうよ」
いや、ミヤマさんが出来たからって私が出来る訳じゃないからね?
「私も出来たよ〜!メグちゃんも出来るからやってみようよ」
エミリーさんも出来たの?…エミリーさんは離れたところに触手を出して、空気中の魔力を吸収してるみたいに見えるわね。出来るもんなんだ…
「やってみます!」
二人がやったんだもん。私だってやってやるわ!
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