第249話

「エミリーさん、ちょっといいですか?」

 ミヤマさんに止められても困るし、少し離れたところに行きましょう…

 手を掴んで引っ張って移動したけど、このまま掴んでいれば逃げられないわね。


「なーに?メグちゃん」

 エミリーさん、きょとんとしてるわね。


「第二十六階層について教えてください」

 そんな顔してられるのはここまでよ!今日こそ答えて貰いますからね!


「メグちゃん、まだ諦めて無かったの!」

 もちろんよ!だって気になるもん!


「どうしても知りたいんです!どうか教えてください!」

 もう、エミリーさんしか頼れる人が居ないんです!助けると思って教えてください!


「ん〜、まだ早いと思うんだけどなぁ…そんなに聞きたいの?」

 エミリーさんだって若いじゃない!私よりは歳上だけど…


「聞きたいです!」

 そんなにもったいぶられると、余計に聞きたくなるのよ!


「仕方ないなぁ。第二十六階層はね…」

 ついにエミリーさんが話してくれたわ…話を聞くと確かに私には早かったみたい。皆んなが話すのを避けてた理由が分かったわ。

 皆んなに無理に聞いて悪かったかも…でも思わないじゃない?


「ダンジョンでそんな事してるんですか!」

 まさかダンジョンの中でエッチな事してるなんて…


「そうみたいなんだよねぇ」

 エミリーさんは他人事みたいに言ってるけど、もしかして…


「…エミリーさんも、ミヤマさんとそんな事しに行ったんですか?」

 だから知ってるんじゃないの?付き合ってるんじゃないかとは思ってたけど、二人はもうそんな関係なの?


「行ってないよ!!………私は行ってもいいけど…」

 ミヤマさんと行きたいのね…エミリーさんもエッチなんだなぁ…


「もう…メグちゃんが変な事いうから意識しちゃうじゃない…」

 エミリーさんが顔を赤くしてミヤマさんをチラチラ見てる…分かりやすいわ!反応が乙女なのよ、エミリーさん…


「あ、ミヤマさん気がつきましたよ?」

 エミリーさんの視線に気がついて、エミリーさんを見返してる…


「うぅ…何か恥ずかしい…」

 エミリーさん、俯いちゃった…顔なんてさらに赤くなってるわ。

 もう第二十六階層でも何処でも二人で行けばいいのに…


 エミリーさんはあんなままだけど、ミヤマさんは何の事か分かってないから、そのまま養殖を続けてたわ。そうしたら…


「ミヤマさん、レベルが100になりました!」

 ついに二度目のレベル100よ!


 早かったわね…養殖してた時間は昨日の半分くらいかしら?

 養殖は終わったし、次はダンジョンクリアね。ミヤマさん、引き続きお願いします!


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