第247話
「25万Gって高すぎませんか?」
練習を再開したけど、やっぱり気になって聞いちゃったわよ…
「そんな事無いから!ほんとはもっと高くてもいいくらいなんだからね!」
もっと高くてもって…それだとドラゴンの宝箱より高くなっちゃわない?それはおかしな話だと思うのよ。
「はい、その話はそれくらいにして…他に話す事は無いんですか?」
そうね…この話をしても値段は変わらないし、別の話にしましょうか。
「他か…メグちゃん、聞きたい事ある?触手についてでも生活魔法についてでもいいよ。答えられるのは答えるから」
エミリーさん、急にそんな事を言われても困るわ…何かエミリーさんに聞きたい事ってあったかしら?
「聞きたい事か…ダンジョンの事でもいいですか?」
そういえば一つ気になってた事があったわね。いい機会だから聞いてみようかな。
「いいよ、何でも聞いて!ダンジョンの何が知りたいの?」
今なら何でも答えてくれそうね。さすが冒険者の先輩だわ!
「ダンジョンの第二十六階層にいる男女の二人組って何なんですか?」
ダンジョンの事っていうより、厳密には冒険者の事だけどいいわよね?
「ふぇ……なっ、何でそんな事を!」
…あれ?エミリーさん慌ててない?これってエミリーさんも教えてくれないパターン?
「他の人に聞いても、まだ早いって教えてくれなかったんです」
私だって冒険者になったんだから、まだ早いなんて事は無いと思うんだけどなぁ…
「わ、私もそう思うなぁ…メグちゃんにはまだ早いんじゃないかなぁ」
むぅ…エミリーさんまで…
「エミリーさん、何でも聞いてって言ったじゃないですか!ちゃんと教えてください!」
ダンジョンについての知識なんですよ!冒険者として、ちゃんと勉強しておかないと駄目だと思うんです!
「…メグちゃんにはまだ早いから」
もう!教えてくれてもいいのに!
結局、練習が終わるまで教えてくれなかったわ。練習が終わって報酬を受け取ったら逃げる様に帰っちゃったし…
仕方ないわね…ケイト、私達も帰るわよ。
「納得いかないわ」
宿への帰り道で、ついケイトに愚痴を言っちゃったわ…
「何がだよ?」
聞いてよ、ケイト!
「エミリーさんが何でも聞いてって言ったのよ?だからダンジョンの第二十六階層について聞いたのに何も教えてくれないのよ?おかしくない?」
聞いてって言ったのはエミリーさんなんだから、ちゃんと答えてくれても良くない?
「…それは、メグが悪いな」
「何でよ!」
やっぱり納得いかないわね…
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