「あー、ダンジョンクリアか…やってくれて構わない。その後で時間があったら受付で話を聞くか」

　私はダンジョンクリアの仕方に問題があるかと思ったけど、ケイトも文句を言わないって事はこれもありなのね…

「ごちそうさまでした…では、師匠のところへ行きましょうか」

　ミヤマさんもラーメンをズルズルすすってあっという間に食べ終わったわね。ほんとにこの食べ方で合ってるのね…

「師匠、これまでの師匠の経験に基づいて、メグさんに奉仕活動はこれがいいよとかのお勧めは無いですかね？」

　クラウディアさんの家についたら、ミヤマさんがクラウディアさんに奉仕活動について聞いてくれたわ。きっと宿の食堂で奉仕活動についても話してたからね。

「奉仕活動のお勧め？…特に無いなぁ」

　聞いてくれたのはいいけど、私が望む答えは返ってこなかったわね…

「これは相談する相手を間違えてしまいましたかね？」

　そうね…私もそう思うわ、ミヤマさん。

「そうだね…私は奉仕活動はせずお金で解決してきたからね。

　奉仕活動をしてる時間があったら、他に出来る事があると思わないかい？」

　お金で解決…確かに大概の事はお金で片がつくと思うけど、人前でそんな事を言うのは印象が悪いんじゃないかしら？

「お金で時間を買うというやつですか…それも一つの手ではありますね」

　うん、その言い方ならそこまで悪い印象は無いわね。

「幸いお金はたっぷり持ってたからね」

「私も今ならそうするかも知れませんね」

　二人ともお金があるのね…

「私はそんな事を言えるほど、お金持って無いですよ」

　ミヤマさんもクラウディアさんもお金を持ってるからそんな事をいえるのよ…私には転生の代金を払うほどのお金なんて無いわ。

「頑張ってお金貯めましょう。そうすれば奉仕活動をするもお金を払って済ますもメグさんの好きに選べますよ」

　ミヤマさん、言うのは簡単だけど…

「そんな簡単に貯まりませんよぉ」

　転生のお金を貯めるのに何匹の魔物を倒さなきゃいけないか…

「そこはほら、宝箱からスキルブックでも出せば一発ですよ」

　いや、そんな夢みたいな話ある訳ないと思いますよ？

「出る訳ねーだ…無いと思います」

　ほら、ケイトもこう言ってる…言葉遣いは置いといて、ケイトの言ってる事は正しいと思うわ。

「出ないなら宝箱を売ってしまうとか…ドラゴンの宝箱ならギルドが30万Ｇで買い取ってくれるはずですよ」

　宝箱からは魔石しか出ないのがほとんどだって考えれば、30万Ｇで買い取って貰えるのはお得かも…

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