第241話
ギルドの酒場でケイトと合流、宿に戻ってきてお昼のラーメンを食べていると、ケイトの方から凄い音が聞こえてきたわ…
「ねぇ…そんなにズルズル音をたてて食べていいの?」
ケイトがラーメンを凄い勢いですすってるんだけど…それが普通なの?それに、そんなに急いで食べて熱くない?
「勇者の生まれた国ではこれが当たり前だったらしいぞ?」
そうなの!…勇者様の国って、マナーに拘らないのね…
「相席いいですかね?」
あら、誰かと思えば…
「ミヤマさん!どうぞ!」
養殖の後でエミリーさんと何処かに消えたミヤマさんじゃない…今まで二人で何してたのかしら?
「失礼しますね。メグさんダンジョンお疲れ様でした」
労いありがとうございます。でも…
「私は何もしてないですけど…」
だから全然疲れて無いのよね。
「パワーレベリングはそういうもんですよ。明日にはまたレベル100になりますからね」
今日でレベル87になったから…確かに明日にはレベル100に届きそうね。
「レベル100になったら、また転生するんですか?」
もし転生するなら、また今日の夜にレベル100にして明日の朝一で転生した方がいいんじゃない?もちろんミヤマさんの都合が良ければだけど…
「それはメグさんにお任せします。しばらく転生できませんし、ゆっくり考えてください」
…ん?しばらく転生できませんし?
「しばらく転生できないんですか?」
レベル100になったら転生出来るんじゃないの?それとも間を空けなきゃいけない決まりでもあるの?
「奉仕活動が終わらないと転生できないぞ?また転生したかったら、とっとと奉仕活動を終わらせるんだな」
そうなの!…奉仕活動に期限が無いって聞いてたから、油断してたわ。そんな決まりがあったのね…
「終わらせるって言っても、まだ何するかも決めてないのに…」
今さら焦っても遅いか…それに決まってたとしても、ミヤマさんと養殖してる間に奉仕活動を終わらせるのは無理だったもんね。
「そこは受付のお姉さんやケイトさんと相談の上で決定してださい」
はい、そうします…
「なあ、明日はレベル100になるまでに時間掛かりそうなのか?」
私に聞かれても分からないわよ?ミヤマさん、それはどうなの?
「正確には分かりませんが、いつもの半分の時間くらいじゃないですかね?
その後はボス部屋に並ぼうかと思ってるんですが…止めといた方がいいですかね?」
ボス部屋!ドラゴン退治ね!ドラゴンを退治したら私もダンジョンをクリアした事になるのか…
でも、これでクリアでいいの?第十階層からは全然ダンジョン探索をしてる気がしないんだけど…
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