第102話
「おはようございます、カレンさんと…エミリーさん?」
宿での食事が終わってギルドに行ったら、カレンさんだけじゃなくてエミリーさんも居たんだけど…どういう事?
「おはようございます、メグさん」
「おはよう、メグちゃん」
「どうしたんですか、エミリーさんまで?」
また一緒に引率に行ってくれるのかしら?
「ミヤマさんが王都に行ってるから暇になって、暇つぶしに来たんですよ」
ミヤマさんはまた王都に行ってるのね…ちゃんと回復の時間には戻ってくるかしら?
「ちょっとカレン?言い方に悪意を感じるんだけど?」
「事実を言っただけです〜」
「ひどい〜、私はメグちゃんに会いたくて来ただけなのに〜」
「お二人は仲がいいんですね」
二人の会話を聞いてると、友達同士の会話って感じがしていいわよね。
「「そうでも無いですよ」」
…うん、やっぱり仲がいいわね。
「メグさん、そろそろ行きましょうか。今日は第十階層でいいですか?」
「はい、それでお願いします」
第十階層まで石柱で移動しましょう。
「第十階層の相手は魔牛になりますけど…最初は一匹がいいですよね?」
初めて戦うんだからもちろん一匹がいいんだけど…
「一匹がいいですね。ケイトに言われたんですけど、今日はスローペースでいいらしいんで、しばらく一匹だけでいいです」
なんなら今日はずっと一匹でもいいかな。午前中は様子見で、本番は触手を使う午後の方よね。
「そうですか…それなら、一匹でいる魔牛だけ相手にしながら第十一階層に移動する石柱を目指しましょう」
第十一階層?
「もう第十一階層に行けるんですか?」
確かDランクにならないと行けないって聞いたんだけど…
「まだ行けませんが、石柱に登録だけしておくんです。
そうしておけば行ける様になった時に第十階層の入り口から始めないで済んで、便利ですから」
「そういう事ですか、分かりました」
確かに先に登録だけ済ませておいた方が、後から楽できるわね。
「メグちゃん、行こう!」
エミリーさんが牧場と草原の間の道を進みだしたけど…今日は草原に入らずに進んで行くのね。
「エミリーさん、ミヤマさんは王都まで何をしに行ったんですか?」
石柱に向かう途中で聞いてみたの。戻ってくるのか心配だしね。
「詳しくは聞いて無いけど…気になる?」
エミリーさんも知らないみたいね。
「気になると言うか、今日は夜に回復があるんで戻ってくるかなぁと思って」
戻ってきてもらわないと困るのに…戻ってくるかしら?何だかそわそわするわね。
「そっか、ミヤマさんの回復って気持ちいいもんね」
回復が気持ちいいて言うのは私もそう思うけど、それどころじゃ無いのよ…ああ、ほんと帰ってきてね、ミヤマさん!
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