第91話
「石柱の方に進めて一匹の魔豚が居るのは…この方向ですね。行きましょう」
この方向なら、ほとんど道と並行ね。
「はい!」
やっぱり魔物の居場所が分かるのはべんりよね…呪いが解けたら私もそんなスキルを覚えられるかしら?
…あ、ダンジョンで余計な考え事はダメだったわね。今は集中して進みましょう。
「メグさん、あそこに何本か木が生えてるの見えますよね?」
1、2…確かに5本の木が生えてるけど…
「今、向かってる方向ですよね?」
あの木がどうかしたのかしら?
「そうです。ああいうところに魔物が居る事が多いので、気をつけてくださいね。
こういう階層で魔物を探したい時は、先に木を探すのも手だと思います」
そっか…草原じゃ他に隠れるとこ無いもんね。木があれば少しは身を隠せるか…
「今もあの木を目指してるんですか?」
今こんな説明をするって事は、目的の魔豚があそこにいるって事よね?
「ええ、もう少し近寄ったら魔豚が出て来ると思いますので、準備しておいてください」
やっぱりそうなのね!それじゃ…
「…よし!行きましょう!」
気を引き締めて…進むわよ!
「メグさん、来ますよ!」
「はいっ!」
今回は距離を詰めていく!…魔豚が走り出す前に、駆け寄って…半分は詰めた!これで私が居る場所までにトップスピードは出せないはず…ここで避けて切る!
「プギィィ!」
ここまでは問題無し…次は通り過ぎて止まる魔豚との距離を詰めて…2〜3mってとこかしら?これならあまりスピードは乗らないわね!…また突進して来るのを…避けて切る!
今度は通り過ぎてもほとんど距離が出来ない!…これなら少し踏み込むだけで…
「えいっ!……カレンさん、倒せました!」
三度目の攻撃で魔豚は倒せた…攻撃回数はさっきと変わらないけど…
「いいじゃないですか…メグさんとしてはどうですか?
少しですが時間は短縮できました。代わりに駆け寄るのに少し体力を使いますが…どちらの倒し方がいいですか?」
「今の方がしっくりきますね」
倒すまでの攻撃回数は変わらないけど…距離を詰めただけスピードを殺せて突進の威力を下げられるから、この方がいいわね。
「では、これで続けてみましょう。慣れて来たら思い切ってもう少し詰めていければ、さらに時間短縮できますよ」
そうよね…もっと踏み込む事が出来たら、二度目と三度目の攻撃は続けて出来そうな気もするし…
そうすれば二回の攻撃と同じくらいの時間で戦闘が終わるわよね…よし、このまま続けてみましょう。
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