第86話
「身体に触りますよ〜」
始まった…ミヤマさんがケイトを触って、エネルギーを流して…
ミヤマさんはあれで私が呪われてるのに気が付いたのよね?
あのエネルギーが聖属性魔法なのかなぁ…あのエネルギーで呪いが解けるのかしら…何か、また不安になってきちゃったなぁ…
「お願いします」
ケイトも終わって最後は私ね…
「はい、触りますね〜」
始まった…聞くなら今よね?でも、もし呪いが解けないって言われたら…怖くて聞けない…でも、ちゃんと聞かなきゃ
「あの…」
やっぱり怖い!声は掛けたけど…怖くて続きが聞けない…
「はい、何ですか?」
聞き返された!…怖いけど、聞かないとダメよね…
「…私、良くなりますか?」
私が聞いたらミヤマさんの動きが止まっちゃった!これは良くならないって事なの?私の呪いは解けないの?
「…メグには全部話した」
ケイト?今の言い方だとミヤマさんは私が呪いの事を知ってるって思って無かったって事よね?それで動きが止まったのね…
「そうですか…明後日、もう一度いらしてください。そうすれば良くなりますよ」
私が呪いの事を知ってるのは分かったはず…その上で良くなりますって言ったって事は…呪い、解けるのね!
「ミヤマさん…お願い…します」
どうか呪いを…解いてください…
…良くなるって言葉を聞いたら、何だか安心したわ。安心したら急な眠くなってきた…あ、ミヤマさん……今、そんな風に揺らしちゃダメ………寝ちゃ…………
「…………メグさん……………メグさん…」
…ん……誰か呼んでる?………
「……………………おいメグ、起きろ!」
…ああ…ケイトね…そんなに大声出さなくても起きるわよ…
「ん……ケイト…おはよう」
おはよう…何だろう?…何だか身体も心も軽い気がする…
「おはようって…今、夜だかんな…」
…夜?何言ってるのかしら?起きたら朝に決まってるじゃない…
「おはようございます」
…ほら、ミヤマさんもおはようって言ってるじゃない…
…ん?ミヤマさん?
「!!…………ごめんなさい!寝ちゃいました!」
私、回復の途中だったじゃない!呪いが解けると思ったらすっかり気が緩んで寝ちゃったわ…
「構いませんよ、起きたのならそろそろ帰りましょうか?送りますよ?」
「は、はい…」
何か…重ね重ね面倒かけてすいません…
「ありがとうございました…あの…明後日、お願いします!!」
宿まで送って貰って、別れ際にもう一度お願いをして…ちょっとしつこかったかしら?
ミヤマさんを信用して無い訳じゃ無いけど、ついつい言っちゃうのよね。
「俺からも頼む」
あのケイトが頭を下げてる!ケイトも気にしてたのね…
「お任せください。では、明後日の回復をお楽しみに」
お楽しみにか…ほんとに楽しみに待ってます。お願いします、ミヤマさん。
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