第81話
「…おはよう、ケイト」
…朝なのに、まだ眠いわね。
「ああ、おはよう…メグ、ちゃんと寝てねーだろ?」
私の顔を見るなり言われたけど…
「…分かる?」
ケイトの言う通り寝てないのよ…
「ひでー顔してるからな」
寝不足が顔に出てるみたいね…
昨夜は結局、夕食も不安であんまり食べられなかったのよね。
練習もせずにベッドに潜り込んだのにあんまり寝られなかったし、酷い顔になっても仕方ないか…
「これからダンジョンなんだから、朝飯ぐらいはしっかり食っとけよ?しゃんとしねーと大怪我すっからな?」
「分かってる。ちゃんと食べるわよ」
まだ不安はあるけど、気持ちを切り替えないとね。
「それでいい。食堂行って飯にすんぞ」
「今日は第九階層目指せばいいのよね?」
食事をしながら今日の予定の確認、今日はいつも通りでいいのよね?
「そうだな。今日は何処にも行く予定は無いからいつも通りでいい」
「なら第九階層に着いたら、残りの時間と午後は第八階層でレベル上げね」
クラウディアさんは呪いは解けるって言ってたらしいけど、まだどうなるかは分からない…レベル上げは手を抜けないわね。
「第八階層には昨日も潜ったし、問題無いだろう。気楽にやればいい。
よし、朝飯は食えたみたいだな。そろそろギルドに行くぞ」
朝食は残さずに済んだわね…腹ごしらえは出来たから、今日も頑張らなきゃ。
「カレンさん、おはようございます」
「おはようございます、メグさん。今日はどうしますか?」
「今日は第九階層目指して進んでください。余った時間は第八階層でレベル上げをしたいです」
ギルドに到着、カレンさんに挨拶を済ませたら、さっそく今日の希望を伝えて…
「分かりました…それでは、第八階層に行きましょうか」
石柱で第八階層に移動すると…
「メグちゃん、おはよう!」
…いつもなら居ない人が居るんだけど?
「エミリーさん?何でここに?」
第八階層で何かあるの?
「今日はメグちゃんの引率について行こうかと思って…ダメ?」
特に何かある訳じゃ無いのね…
「ダメでは無いですけど…急にどうしたんですか?」
いつもはついて来ないのに何で今日だけついて来ようと思ったのかしら?
「今日はミヤマさんと一緒にダンジョンを回れないから寂しいみたいですよ」
…ああ、そういう事か。
「ミヤマさんの代わりにはなれませんが、よろしくお願いします」
せっかくだし一緒に行きましょう。
魔鶏にやられるつもりは無いけど、カレンさんに加えてエミリーさんも居れば、より安全だものね。
「ありがとう、よろしくね!」
楽しそうに笑ってる…やっぱり先輩冒険者は余裕があるわね。私もこんな風になれるのかなぁ…
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