第42話
「出来たわ!!」
スライムを締め殺してからも探索を続けて、一匹でいるスライムを見つける度に投げる練習を頑張ったの。
何度か失敗した後に、やっと投げて倒すのに成功したわ!
失敗を繰り返すうちに失敗の原因にも気付いたけど、レベルが上がったのを考えて無かったのよね。
昨夜、枕で練習した時より、レベルが二つも上がってるんだから、締める力も強くなってて当然よね。
「やっと出来たか…散々、締め殺した甲斐があったってもんだな」
うるさいわね!結果として倒せてるんだからいいでしょ!
…でも、意識的に魔物を絞め殺す事も出来るのよね?今はスライムだけど、レベルが上がればもっと強い魔物でも出来るかしら?
「ねえケイト、レベルが上がればもっと強い魔物でも絞め殺せると思う?」
スライムは最初に出てくるんだし、そんなに強く無いはず。
ダンジョンにはもっと強い魔物がいるはずだし、いつかその魔物とも戦うんだから、先に考えておかなくちゃね。
「そりゃ出来るだろうな。上げれば上げるだけ強い魔物でもいける様になると思うぞ?」
「そっか、ならもっとレベルを上げていかなきゃね」
やっぱりそうよね。レベルを上げて触手を強くして、強い魔物でも締め殺せる様に頑張るわよ!
「レベルを上げるのはいいけどよ、加減も覚えろよ?」
「加減?」
加減て…魔物に手加減しろって言うの?
「加減は大事だぞ?今はスライムを触手で倒してるが、ここまでレベルを上げたメグなら素手で握り潰せるからな?
もっとレベルが上がったとするぞ?それで加減せずに握手をしたら、相手の手を握り潰すなんて事もあるかも知れないぞ?」
そっか、レベルを上げて力の差が出来ちゃうと、そんな事が起こるんだ…
「…それは、怖いわねぇ」
今のうちから気をつける習慣をつけておいた方が良さそうね。
「それが嫌なら加減を覚える事だな。まあ、相手もレベルが高けりゃそこまで心配しないでいいがな」
そうね!相手のレベルが高かったら相手も強いだろうし大丈夫よね!…ん?相手のレベルが高かったら?
「ちょっと待って…相手のレベルがもの凄く高かったら、私の手が握り潰される事もあるかも知れないのよね?」
そうよ!立場が逆の場合だってあるじゃない!
「…無いとは言えねえな」
「そっちの方が怖いじゃない!」
これはレベルが高くなった時の事を気にしてる場合じゃ無いわね…
今のレベルは大した事無いんだから、まずはレベルを上げなくちゃ。上げた後の事は、上げてから考えましょう。
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