第41話

 昼食も終わったし午後の探索開始よ!さっそく第三階層にきたけど…今日は試してみたい事があるのよね。

 スライムが二匹か三匹なら普通に触手で戦って…スライムが一匹でいれば触手で投げられるか試したいの。


「ねえケイト、スライムが一匹だったら投げられるか試してみてもいいわよね?」

 止められるとは思わないけど、一緒に行くんだし確認しておいた方がいいわよね?


「ああ、好きにやってみろ」


「ふふっ…楽しみね!待ってなさい、スライム!」

 ケイトの許可も降りたし、やってやるわ!


「やる気になるのは構わねーけど、ここでやるつもりか?もっと奥に行った方がいいんじゃねーか?」

 …そうだったわね。いつまでも触手を隠してはおけないんだろうけど、人目に晒すのはまだ早いわよね。


「ケイト、早く奥に行くわよ!」

 触手を出せるところまで急ぐわよ!


「はいはい、行きますよ…」

 何?そのやる気の無さそうな返事?もう少しやる気だしてよね!




「これくらいでいいわね。次はスライムを探さないと…いた!でも二匹か…」

 奥に着いたら直ぐにスライムがいたわね。一匹じゃ無いのは残念だけど、それでも大事な経験値だし、しっかり倒すわよ!

 まずは触手を出して、一匹ずつ確実に…よし、討伐完了ね。


 その後もスライムを見つけて倒したけど…なかなか一匹でいるスライムが出てこないのよね…

 経験が欲しくてスライムにまとまって出てきて欲しい時には、一匹で出てくるくせに…これも運が関係してるのかしら?

 まあ、いいわよ。触手の力だけで叩いて倒す練習は出来たし…負け惜しみじゃ無いんだからね!


 もう気持ちを切り替えて、触手の力だけで叩く練習に専念しようかしら?

 そう思った途端に…


「いた!一匹のスライム!」

 やっと出てきてくれたわね!


「行くわよ!」

 まずはスライムに近づいて距離を測って…ここなら巻き付けられるわね。

 次は触手を上から後ろに回し、後ろから下を通って前に持ってくる。前から上まで来たら…出来た!ちゃんと巻き付いてる!

 後は持ち上げて…


「あっ…」

 持ち上げようとしたら触手が締まってスライムが潰れちゃった…


「…投げるっていうか…締め殺してるよな」


「うるさいわね!ちょっと失敗しただけじゃない!」

 投げる練習が出来るのが嬉しくて力入っちゃったかしら…


「はいはい、悪かった悪かった。さあ、次探そうぜ」

 ケイト絶対悪いと思って無いわよね?


 まあ、いいわ。そんな事を気にしててもしょうがないし、スライム探さないとね。

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