第37話
ダンジョンで釣り?そんな事あるはず無いわよね?
「その釣りだよ。第四階層に行ったんだろ?湖に気付かなかったか?」
「気付いたわよ、あんな目の前に広がってたら嫌でも目に入るわ」
湖と水田しか無いじゃない。気付かない方がおかしいわよ。
「明日はその湖で魚釣りな。30匹釣れたら第五階層に向かってくれ。まあ、長くても二日あれば釣れるだろ」
「何で魚釣りなんかするのよ?」
楽しそうではあるけど、そんな事してる場合じゃ無いと思うのよね。
「魚って言っても、魔物だからな?ランク上げるのに必要なんだよ」
そういう事か…ケイトが疲れておかしな事を言ってた訳じゃ無いのね。
「午後は第四階層でレベル上げ?」
今までの流れからいったらそうなるはずよね?
「午後はまだ第三階層だな。第三階層の方が効率がいい」
そうなんだ!第三階層って凄いじゃない!
「じゃあ、午後はスライム相手なのね…触手で掴んで投げてやるわ!」
スライムには慣れまたもの。初めて試すには丁度いいわね。
「まあ、試してみてもいいだろう…そうだな、明日に向けて触手で物を掴んで動かす練習でもしたらいいんじゃないか?」
「そうね、やってみるわ!」
掴んで素早く動かせれば投げるのも難しく無いだろうし、いい練習になりそうだわ。
「あんまり大きな音立てるなよ?迷惑にるからな。あと何か壊したら弁償だから気をつけろよ?」
迷惑かけるのも弁償するのも嫌ね…気をつけてやらなくちゃ…
ん〜、枕だったら大きな音もしないし、簡単に壊れたりしないわよね?うん、枕で練習しましょう!
さっきのケイトの腕に巻きつけた様にやればいいのよね?
「…出来た!」
巻きつけるのは問題無いわね。次はこれを動かして…
「…ちょっと難しいわね」
動かすのは出来る…巻きつけるのも出来る…でも、巻きつけたまま動かそうとすると、とたんに難しくなるわね…動かそうとする力が入れにくいのよね…
あれ?さっきケイトの腕に触手を巻きつけた時には、動かす力は入れられたわよね?結局、動かなかったけど…さっきと、何が違うのかしら?
…さっきとの違い…そうだ!今は枕に触手を優しく巻きつけてるけど、さっきはそんなの気にしてなかったわね!
そっか…二つの動作の力加減が違うから、考える事が増えて難しく感じるのか…
でも難しいって事は、いい練習になるって事よね?うん、このままもう少し続けてみようかな…
「ほどほどにして、寝ろよ?」
分かってるわよ。もう少しだけ練習したら寝るから。
焦っても仕方ないもんね。気長にやっていくわよ。
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