第31話

 買い取り窓口から返ってきたカードには今のレベルが表示されていて…


「レベル9か…」

 あと一つで二桁ね。別にレベルが7から8になるのや、8から9になるのと違いがある訳じゃないんだけど…9から10になるって特別な感じがするわよね!


「何ニヤニヤしてるんだ?早くいくぞ」

 失礼ね!ニヤニヤなんかして無いわよ!


「戻ってきたか。丁度いい時間だ、回復して貰いにいくぞ」

 サラさんにそう言われて厨房の裏の方に向かったけど…


「こんなとこがあるんだ…」

 奥にも部屋があったのね。ここで回復するのかしら?


「よお、兄さん。今日も頼むよ」

 キャシーさんが中に居た白いローブの男性に声を掛けてるけど…ずいぶんと親しそうな感じね。


「毎度ご利用頂きありがとうございます。そちらのお二人は…?」

 私とケイトの事よね?自己紹介した方がいいかしら?


「そっちの短パンの方が知り合いで、もう一人はその連れだ。この二人にも回復してやってくれよ」

 キャシーさんが紹介してくれたわ…紹介と言うには大雑把過ぎるけど。


「それは構いませんよ〜。ところでいつもご利用頂いてますけど、回復をしに来てるんですよね?お尻を触られに来てる訳じゃ無いですよね?」

 お尻?なんでお尻?回復を受けに来てるのよね?


「当たり前だろう?人前でお尻を触らせて興奮する変態では無いぞ?」

 サラさんも普通に答えてるし…何なの?


「なら、同じ結果が出ればお尻を触るやつじゃ無くても大丈夫ですね。では、座ってくださいね〜」

 何よ!お尻をさわるやつって?お尻触って回復するの?


「ここでいいか?」

 サラさん、躊躇なくベッドに座っちゃった…


「大丈夫で〜す。それでは…回復!」

 サラさんの横に座って背中に手を当てて…これって普通の回復よね?心配して損しちゃったわ。


「………あぁ、いつもより効くなぁ」

 サラさん、何だか気持ち良さそう。変な人かと思ったけど、回復は上手なのね。


「でしょ?何だか回復の効果が上がったみたいで、お尻を触らなくてもいけそうなんですよね〜」

 だから何でお尻が出てくるのよ!


「ほんとだな…しっかり取れてる…」

 サラさんは身体を動かして回復の効果に満足してるみたいだけど…


「兄さん、お尻触れなくて残念だったな」

 キャシーさんまで!!


「ほんとですね〜、これから綺麗なお姉さん達のお尻を触れないのは悲しいですね〜」

 やっぱりお尻を触るのが目的なのかしら?


「……コイツ、大丈夫なのか?」

 ほら、ケイトも怪しんでるじゃない…


「次はどなたです?」

 次って言われても…


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