第7話

「ここの食事も美味しいわ」

 今はギルドの酒場で昼食を取ってるんだけど、なかなかの味ね。

 お金?ケイトに払って貰ったわよ?…早く自分で払える様になりたいわね。


「今日の引率どうだった?」

 引率の人?引率のカレンさんは…


「礼儀正しくていい人だったわね」

 新人の私にもさん付けだったし。


「気にいらないとかはねえな?明日も頼んであるから、午前中はしっかり面倒みて貰え。午前中は俺は付き合えないからな」

 明日もカレンさんが引率してくれるのね。安心だわ。でも…


「ケイト、明日は居ないの?」

 まさか一人で観光するつもりじゃないわよね?観光なら私も連れてきなさい!


「午前中だけな。午後は俺がみてやるから」

 午前だけなのね。午前と午後で交代して私につくと。それって、もしかして…


「午後はケイトがみるって…今日も?」

 今からケイトがついてダンジョンに行く

って事かしら?


「当たり前だろ?昼食ったらダンジョンに潜るからな?」

 …やっぱりそうなのね。ふぅ、疲れてるけど生まれ変わるんだし、弱音なんて吐いてられないわね。


「やってやろうじゃない!」

 こうなったら丸一日でも潜ってやるわよ!あ、嘘です。夜は寝かせてください。お願いします…


「気合い入ってるじゃねえかよ!じゃあ行くぞっ!」

 ちょ、ちょっと待ってよ、まだ食べ終わって無いんだからねっ!




 急いで食事を終わらせて第二階層まで来たけど…

「これからどうするの?第三階層探すの?」


「第三階層を探すのは明日引率の姉ちゃんとやってくれ。

 俺らは今からスライムを倒すぞ…ただし、スキルを使ってな」

 スキルって、私一つしか持って無いんだけど…


「スキルって事は…触手よね?」


「触手だな」

 やっぱりそうなるわよね…


「触手で倒せるかしら?」

 触手は試しに一度出したきりで、それ以来使った事ないのよね…


「知らねーよ。知らねえから試してみるんだろうが。自分で試さねえとスキルなんて使いこなせねーぞ?」

 …そうね!確かにケイトのいう通りだわ!


「そうよね!スライムはどこ!」


「落ち着け…少し奥に行ってからだ。メグが触手を使ってるとこを、色んな人に見せたいならここでもいいけどな」

 それは見られたくないわね、だったら…


「早く奥に行くわよ!」

 見られない様に奥でこっそりやればいいのよね?


「だから落ち着けって!そもそも触手で倒せるかどうか以前に、ちゃんと動かせるんだろうなぁ?」


「ど、どうかしら?」

 前に出した時は、出しただけで終わっちゃったのよね…


「…奥に行ったらその検証からだな」

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