第10話涙
勿論現職なのですが、元々高校の校長先生であられ・・・。」
二人はアナウンスに合わせて微笑み手を振っていた。
それを観ながら大曽根は、昭和基地を日本の首都だと主張すれば、国土が広がるな・・・。
と、良からぬ事を考えていた。しかし・・・。
1959年に締結された南極条約に基き、何処の国々も南極や北極を領土権を主張出来ないばかりか、核物質を廃棄、核実験や軍事活動を建築出来ない。
いわば、みんなの財産なのだ。
そのみんなの南極から手を振る微笑ましい二人を観て、感慨深く片麻痺となって、デイサービスポーラスターの門を叩いた。
今まで生きてきた人生の中で、全てが初体験だった。
悔しくて悔しくて・・・、40歳を超えて初めて流した涙・・・。
リハビリテーションがこんなにも痛くて苦痛だったなんて、大曽根甲は、天井を向いて涙を堪えていた。
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