第8話 新しい力と闘いの終結
僕の眼前には
そして今、鎌が振り下ろされる—
剣で受け止めようとするが、強力な斬撃を生み出す鎌の一振り、ボロボロに傷つき疲弊したリュウシンではもはや受け止め切れるはずもなかった。
剣圧に負けたリュウシンは、後ろにいるティエリを巻き込んで後方の壁際までぶっ飛ばされてしまった。
◇◇◇
「リュウシン!リュウシン!」
「あれ、ここは…」
衝撃で数秒間気を失っていたリュウシンは目を覚ます。
手元を見るとスケルトン
むしろあの攻撃を受けて死ななかったことに感謝したい。
そのあとすぐに敵の位置を探すべくあたりを見渡す。
飛ばされたことによって再び
その姿はまさに死神そのものに見える。
「私が時間を稼ぎます、その間にどうにか逃げてください。すべて私の責任です」
ティエリは立ち上がると杖を構え、そう言い放つ
ティエリの仲間"ユイ"といち早く合流するため、危険を承知でフロアボスに挑んだ。それ結果がこれだ。
ティエリは僕に守られてばかりいると感じ、自分を恥じているんだろう。
「違うよティエリ、ここに来たのも僕の選択。だから半分は僕の責任だよ」
僕は立ちあがろうとするが、よろけて手を地についてしまい、立ち上がることができない。
ティエリから魔力の高まりを感じる。最後の反撃をするため、体の残りの魔力を全てかき集め、準備をしているのだろう。
しかし
このままだと2人とも死んでしまう。何か打開策を探さないと。
魔力量の確認をすべく、パネルを開く。するとそこには文字が書かれてあった。
【『ガラクタ収集』がLv3に達したため、新しい派生スキルを獲得しました】
レベルが上がったのか!でもいつの間に。毎回レベルが上がった時はピコンという効果音が鳴り、アナウンスが来るはず。
リュウシン本人は気づくことはないが、
とにかく今は打開策を見つけないといけない。
『ガラクタ収集Lv3』の効果は…範囲を半径30メートルまで拡大。収集したものを3つ収容できる。
便利だけど今は使えない。
もう一つの派生スキルに賭けるしかない!
派生スキル『ガラクタ再構築』効果は—
『ガラクタ再構築』!
スキルを唱えると辺り一帯に散在する巨大な柱の残骸が浮遊する。
そして今鎌を振り下ろさんとしている
ドゴーン!
自身の腕に歪な形の柱が構築された
腕に重しを作られ、鎌を持ち上げることすら叶わない。
『
ティエリが放ったスキルが
「グオオオオオオオオオオオオ」
「なんとか、倒せたようですね…」
「リュウシン、あのスキルは新しいものですか?」
「うん、ついさっき手に入った」
新しく身につけたスキル『ガラクタ再構築』
これはガラクタを集めて自分の好きな形に再構築するというものだ。
しかし今までの戦闘でフロアにある柱が破壊されていなければ、このスキルはあまり機能しなかっただろう。
炎の中からガタガタと音がする。
「まだ、死んでいないっ!」
ティエリは杖を構え直し唱える
『
本当に魔力が底を尽きたのか、ティエリはスキルを発動することができなかった。
しかし立ち上がった
「これで、終わりだ!」
『
グオオオオオオン
スキルは
フロアボス"
その瞬間、身体の力が全て抜けるのを感じた。
リュウシンはその場に倒れた。
第8話 完
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