戦奴伯爵
「中尉!マイロード!こちらへ」
マチスだ。
「なんだよ・・・これからライザと短い別れを
急いでんだ、わかれよこの当主の焦燥を。
「なぜハマミ殿下から離れるのです、私の権限で攻撃部隊に再配置変換しますよ?いいですね!」
「ええええ!!!!おまえ、もっと当主を大事にしろよ!あっちはあのバケモンと息子がいんだぞ!あとついでにエンリカ」
キラーンとマチスの目が光った。
「なるほど、中尉は敵に家族がいるから戦えない・・・と。背任行為ですな、これは査問にかけねばなりません。ダナンへの背心、裏切り、戦意不在なるもしれっと従軍、諜報、密偵、間諜、ヴェーダ第五列、内応の疑い・・・」
「まて、わかった、戻るよ戻る!戻ればいーんだろ!!!!!!!!」
そうそう、フツー軍隊で敵に家族いっからヤダwwwつったらこーなるわな。
マチス、安心したぞ。
つーか督戦部がコイツの直下だったは・・・
「戦闘の意思を確認しました。脱走兵の撃墜により疑義は晴れるでしょう」
「もっとダナーンズっぽく」
「・・・公女殿下の身を案じるならば、脱走兵の粛清を急ぐことだな中尉(ニヤリ」
「なんでハマミがお姫様ポジなんだよ!絶対本人に言うなよ・・・つか、エンリカの消息はわかっているのか」
「?小官をはじめ家の者らには来ておりますが・・・」
来てる??
エアコムをチェックすると、エンリカから無言メールが着信していた。
開くと、包帯塗れのエンリカがこちらを睨む画像のみがあった。
「す、すげえな・・・おいマチスみろよ包帯から零れかけた二つのキョ・・・」
「小官は慎ましやかな方が好みです」
「ああ・・・隠しながら恥じらえば首めの一回だけは猛ることも可能かもしれんな」
「・・・フフ、さすが御当主、美しいモノをより深く楽しむ趣きをご存知であられる。正に高貴たる者の証明、青き血の神髄というものを垣間見た気がいたします・・・今夜は美味い酒が飲めそうだ」
マチスはなんかニヤニヤしながら去っていった。
うーん、ツボるほどのRPか?
(無くて恥ずかしいから・・・見ないで)
で一回、
(いつまでも小さいままでごめんなさい・・・)
二回目以降はもう既に苦しいだろ。
スルリと「穴がありゃそれでいい」、とか言っちゃいそうだし。
あ、ハマミは喜ぶかもしれんわコレ。
・・・いや、それどころじゃなかった。
包帯おっぱいの画像を再度確認する。
クソ、俺に衣装さんがいたらこの巻き方をアニーで再確認すんのに・・・あ、今はライザだよはよはよ・・・
サラエボへ飛んで神聖魔法()の力を借りライザを男で存分に征服した後、軟体動物にするまえになんとかお前の部隊に俺を捻じ込んで守ってくれと交渉したかったのを思い出し落ち込み、2ループのシンプルなリボンをかけた小箱を置いて去る。
男子高校生みたいにガッつくんじゃないよ、と警告してくれていたのに・・・
これがアルトメンシェン、旧人ということか・・・
箱はピアスだ。宝飾店で「憧れの女性に絶対に生き残ってくれみたいなの頼む、メット被るからプラプラしないヤツで」つったらちっちゃいバラにトゲみたいのがついたツルがうねうねしてるなんか怖そうなのをチョイスされた。
有名どころだから間違いは無いと思うが。。。不安だ。
つーかあんな注文でよくストーカー警戒されなかったな・・・白人パワーか?
「よう!大尉はいるか」
「ゴリか、すまん・・・
「誰がゴリじゃコラ」
うおおおゴリラロックが!ゴリリ・・・
「ウボォアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!」
鼻下、鼻下!!!死ぬから!!!!!!!!!(ホントに死ぬ、もしくは逆上した相手に殺されます(金蹴りや腿筋と同じでリミッターカットされる)w)
「しかしあの大尉を・・・やるなお前。おぼっちゃまのクセによう」
「アガガガガガガガ!!!!!!!!!!!」
「あ、忘れてた」
開放される。
「つか、こんくらい抜けろよ・・・」
憐れむ眼差しでディスって来た。
救急キットのフィルムでハナとナミダを拭く。
「チッキショー、ワキ突いてもつま先踏んでも全然ゴリラ全開じゃねーか、なんなんだよおまえはよ!」
ルフィの教えはなんだったのか・・・
「へへ、基本的にフィジカルがたんねーんだよおまえは・・・よッ」
スーツを筋肉ではちきれんばかりに盛り上げるゴリ。
「ジム通うわ・・・」
軽いのカッコンカッコンさせてるだけで全然変わるからな・・・
正直、前世のジムはコマーシャルがマーケティングを全然捉え違えてたと言わざるをえん。
誰もがレーサーになりたくてバイクを買うワケじゃ無いのだ・・・て俺のゴミのようなヨガリ持論はいーんだよ!
「おまえらも地上に降りるのか?」
この先は降下作戦だからな。
先の陽動で死ぬと思ってたライザとこいつら生きてるし降りるのだろうか。
「いや、ここだけのハナシ・・・ヴェーダに転ぶことになりそうだ」
「うぇ、聞きたくなかったぜ・・・」
「ホントはお前らんとこのお姫様に侍りてーんだがよ」
「お姫様・・・ハマミか?」
ええ、いや、公女だしそら血統的にも言えるけどよ~。
「ああ。血を流す子供を盾にするクソなんざ散々見てきたがな。いつの間にか俺もそっち側かよと思い知らされたぜ」
いや、それ絶対考えすぎですから・・・
「悪いが、こっちにもココだけのハナシがある・・・そのハマミとバディを組んでアタッカーに編入された。次の降下作戦には絡まんでくれよ・・・」
「ふん、こっちこそ悪いな。戦場で会えばそこは戦士の流儀だ、恨むなよ」
「・・・ハマミにも筋トレさせとくわ」
たがいに分かれる。
ガックリきながらデッキへ進む俺の背後で、ガッハッハ胴間声笑いが痛快に響いていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます