妻との再会

ダナーンズの偉い人等の演説を聞き、いまんとこ軍団の旗艦みたいな扱いになっている宇宙戦艦ダグザで士官養成科に配属となった。


そんで二等兵だかそんなんから突然尉官へぱわーうp。

給与も十倍くらいを超えた。


バルフィンドは元々准尉だったのでしばらくしたら他所の実践的な養成過程へ進むらしい。


とりあえずルフィと合流したら女でも漁るか、と下乳に吸い付くようなダナーンズの

制服を見ながら悶々としてると、そのなかでもとびきりのキョニュウが接近してきた。


「ジュリアン様、ダナンへいらしたのですか?」


すっかり忘れてたエンリカちゃんだった。


「あれ?おまえコッチにいたのか。ネイビーに入ったとばかり思ってたぜ」


「ジュリアン様、顔を見て会話してくださいまし」


そこでようやく巨乳から視線を解放し、エンリカの美しいグリーンの瞳と会う。


「クリームソーダ、飲むか?」


「フフ、こちらではジュリアン様以外の男を知りとうございます」


うーん、ランセットよか二、三若いのにすっかり女て感じだな。


「・・・ねえ、紹介してってば」


何処からかチガウ女の声が聞こえてくる。


「ああ、ジュリアン様。こちらにおわす御方はかの公爵家の御令嬢、ハマミ・ザイオン公女殿下にあらせられます」


エンリカの手がムネから更に退がって腰のあたりへと落ち着く。


そこに、ピンクの髪の少女がいた。

ちいせえ・・・小学生か。


「では、わたくし所用がございますので失礼を」


胸に比して小さくつつましやかなケツをふりふり、エンリカは去っていった。


「・・・あ、わるい。ジュリアンだ。小さいがメレッセ騎士家の当主をやっている」


「ハマミよ。公爵家の当主だけど、ザイオンはもう宇宙規模で睨まれてるし家は残さないわ」


目尻が上がった勝気な瞳が青く光っている。


「ハマミ・・・ああ、ザイオンの総帥と同じ名前じゃん」


前世の妻と同じ名前か。


「ふ、公女よ。ザイオンは既に国体ではなく、家」


「顔も、てか決戦映像のときの年齢にそっくりだなw」


「本人よホンニン!背だって伸びてるっつーの」


付き合う前のハマミとフィーリングがダブり、湧き出す幸福の感情にしばし浸った。


「うふふ、あなたあたしの前々世のダンナに似てるわ。人種はチガウけどw」


はぁ、前世?イカレかよ、と警戒し掛け、あ、俺もだったわ、と力が抜ける。


「ほーん、国は?」


あ、レイジと同じ問いかけしちまったw

ネトゲでも挨拶の次はどっから?とかそんなツナギだったしみんなそうなんかな。


「日本よ。旦那に刺されて二回目の転生中てワケ」


初めの転生では子供も産んで・・・だのナマ皮剥がれて・・・だの、続きのトークが厚い水の膜で遮られたように遠くなった。


膨れ上がる恐怖と、そして愛おしさに俺は精神鎮静化の魔法を使わねばならなかった。


「ねえ、なんかあんたって他人の気がしないしさ、男紹介してよ」


「他人の気がしないと男を世話しろの因果関係がわからんが、いいぜ」


まぁ、紹介できる男なぞ一人しかおらんのだが・・・

つーか死んだ・・・殺した妻と虚構世界で再会とかめたくそ事件だろ、なに冷静に紹介検索してんねん俺。


「おまえ、あぁ、初対面でおまえ呼ばわりはまじぃか」


「いーよ、コッチだってあんたつってるし」


心にやさしく沁みてくる気の置けなさが悲しい。

他人同士だとこんなにやさしい気持ちになれるてのになあ・・・


「そっか。おまえインドペルシア系の顔好きだろ、ちょっとベトナムあたりでイエローも混じってる感じの」


「ペルシャて猫しかわからんけど、そーね・・・白人がよかったけどいないなら、日に焼けて彫りが深くガッチリしたアゴに眼窩とマブタで三ツ重になってて」


「ハg・・・ヒタイが広くて筋肉質で胸毛がある」


「ステキ・・・広く厚い胸の中で小鳥気分に浸れる(意味不明)胸毛・・・もういマスぐ抱いて欲しイ・・・」


ハマミの発音が怪しくなったその時、丁度目の前をダナンの制服の襟を大きく開け、胸毛全開でバルフィンドが横切ってゆく。


「おい!タイミングいいな、ルフィ!ここだ!」


「ん?子連れかジュリアン。なんだ、制服なんか着せて。とても三歳には・・・」


「俺の子供じゃねーつかそも子供じゃ・・・」


ぐい、と背中を引っ張られる。


ん?と腰のあたりに視線をやると、ハマミが俺を盾にするようにしがみ付いてる。


・・・幼児か!!!!!


「怖がらせたか、あっ・・・それじゃ、な」


俺はこれで、などと続け口だけは離れる素振りだが、バルフィンドの方もそんな幼児退行したハマミから視線もカラダもハがせないようだ。


これは、あれか。

古き良き地上の時代から連綿と語られ続ける伝説の・・・・・


「おいおい勘弁しろよおまえら・・・どっちも一目惚れかよ」


会わせていいフィーリングだな、てのは見合い含めてけっこう見たけど、ここまでベタ~~~~って発情しあうのなんて前世中高含めて初めて見たわ。



今日中にコドモできちゃうんじゃねーのコレ・・・




=======================


胸毛で小鳥という謎の精神世界は少女漫画()かなんかで見たんですが『男の胸毛で小鳥気分』とかでググってもなんも出てこないんすよね~


20240217・カラオケですきま風歌ったら胸毛抜きのが出てきて混乱してます

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る