デ・ダナン
うんこ漏らしという雪げない汚名に塗れてしまった俺はもはやユニオンには居れんということで泣く泣くダナーンズの入隊を目指した。
ちなゼッタ改めフランセットにはウンコ野郎は死ねと
失恋と共にこれでかませルート確定か、と嘆きながらルフィを誘うと、すでに俺とルフィにそういう話が来ているらしい。
・・・そーいやゼットガムダル終了後に作られたOAVがここらへんの時代だったっけか。
たしかジュリアンとバルフィンドもチラ出すんだよな~・・・小隊の僚機が破壊されたとかでジュリアンがザイオン残党に復讐を誓って・・・って、ひょっとして僚機てフランセットか?
ああ、下げチン野郎伝説はこっから始まってたのか・・・
アメリアは希望していた地上への配属が叶い、同じくフランセットと共に転属してゆく。
少なくとも三年はあえなくなるとガックリ来ていたルフィだったが、ダナンへ移れば動的な作戦や任務も期待できその限りではない、ということで気持ちは決まっていたらしい。
手続きといえば上官のルフィへ意思を告げるだけだった。
そしていよいよダナーンズ養成科への転属の為、ブルーギル宇宙港で時間調整のため
地球が展望出来る大窓(ディスプレイだが)にもたれ外を見ている。
「よう教官殿」
「いまは同輩・・・一年生だろ」
こちらに向くと手をあげ、再び窓の外の地球に体をむける。
「ユニオンの同期達は、もう降りてるだろうな」
「ああ」
生返事のまま心奪われたように地球を見つめている。
「なんだ、大地が恋しいのか?」
「降りたアメリアを思うと・・・なにやら象徴的な感傷が浮かんでな」
ハゲの筋肉胸毛ゴリラなのに無駄に色男だよなコイツ。
脳内にいまの俺らを俯瞰したようなアニメの映像が浮かぶ。
(女の顔でも浮かぶか?アメリアだったっけ)
(ああ・・・降りたら昇進を手土産に求婚するつもりだ)
(ほーん・・・)
小さな青い石のリングが入った小洒落た箱をパカパカと弄ぶバルフィンドとやる気なくマッカポテトを齧っているジュリアン―――――俺。
・・・あ!やべえ思い出したこいつ大気圏突入で死ぬんだわwww
こりゃ早く女世話しねえとやべえな・・・
焦りつつも俺は感傷が浮かんだとかスカしたこと言ってたあたりのルフィの動画を音声ごとエアコムという大気中に構成されているスマホのようなマルチセンサリティデバイス(元々は宇宙建造物の静電気対策に作られた)でアメリアへ送信していた。
・・・そいや前世で友人にその彼女と組んでお前の女は預かった系の動画(ククク・・・お前の彼氏にどうされたか言ってみろ:タケシ、あたし、もう・・・ごめん みたいな奴)を送り付けたら「千回ヌけた」とかティッシュの山画像が返ってきたっけか懐い。
それはともかく、アメリアからのGJ返礼スタンプを見ながら俺はなんとなく別れたフランセットの気持ちを想像していた。
本篇のゼッタの死に様が浮かぶ。
敵の発砲を前に硬直してたジュリアンの機体を慣性弾性衝突で弾き、運動エネルギーを全て俺に渡したゼッタの機体はその場で停止し身代わりに爆散してゆく。
「そこまで惚れてるようにゃ見えんかったぜ」
青く浮かぶ大地にあいつの顔が重なる。
怖気たような・・・泣きだしそうにも見える、未だ女になり切っていない固く曖昧な微笑み。
いい恋、ってのは終わった恋だけ、か・・・
ん?これ名言じゃね??
よし、フランセットに送ろう。えーと、『いい恋ってのは・・・つか、そのまえに狂戦士物語て知ってる?そん中で頭ホイミスライムの大臣がさ・・・』
興が乗ってきていろんなうんちくを詰め始めたあたりでルフィから船が入港ったぞと声がかかり、俺の傑作は送信されず仕舞に終わるのであった。
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いい英雄はの亜種的ミームだろ?ってググったら出典はベルセルクのすらいむ大臣か?くらいしか見つかんなかったです。それよりフラつくって打ったら『彷徨く』って変換されてびっくりしたしま・・・ただの擬音語や常用口語じゃなかったのか・・・
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