ななな
「ねえ、あなた神とか言ってたけどなんなの?暗号?レイジともソレで通じ合ってるみたいだし、なにかの符丁なの?」
レイナか。
もうふくれてはないな。俺のお陰だろ?
そういやなんか魔法とか使えつってたなあいつ・・・いや、御方だ。
俺はどーしても他人を舐め腐るからな、上位者はキッチリと態度を区別しとかんと絶命的なやらかしを・・・
「なに黙ってんのよ。あたしそっちのハーレムには入らないわよ」
「ああ・・・なんつか、俺はウソを付けない病気みたいなもんにかかってるから言いたいことしかいわねーぞ」
「別にいいわよ、で、神ってなに?」
「ホッケー部だ」
「全然わかんない・・・レイジはわかる?」
「うーん、ホッケー部といえばいつもパトカーと救急車が来たり出たりしてる危険なところ、くらいしか感想がないな」
レイジがチラチラとこちらを覗う。
なんだ?株価に影響するようなことは言うなとか娑婆臭系の自重を求めてんのか??
「そうか、あの学園にもホッケー部があったとは危なかった・・・もう蒸発してるだろうし安心だな」
「リンクはあたしもスケートサークルで使ってたし知ってるわよ。部員も何人かは面識あるし・・・そこに神がいたの?」
スケート部だと?
「ん・・・いや、Fランのホッケー部だからいないハズだ」
「Fランてなによ」
「Fランク大学」
「・・・・・・・」
「おいレイナ、もうあきらめろ」
レイジに諭され、レイナは両手をフワフワと持ち上げるしぐさで視線をそらす。
なんの感情表現なんだ・・・子供達がえふらんえふらんと繰り返しながら笑っている。不味いな、子供達への神の加護が薄くなってしまう。
「それよりコッチでも聞きたいことが出来ちまったぜ」
「なによ」
スケート部つったら真面目にスケートをやる部、つーのは世を忍ぶ借りの姿でその実はエロいレオタードで大きく股を開きながらクルクル回ったりするまことにけしからんサークルだろ知ってんだからな。30+17歳を舐めるなよ?
「ホッケー部と乱交パーティーとかしてたのか?」
「・・・ノーコメント」
「・・・・・・・・」
魔女め。
「おいジュリアン、なぜこっちを睨む」
「レイジ、見損なったぞ」
「ボクみたいなナードがそんな陽キャでパリピなイベントに関われるわけないだろ、落ち着けよ」
「陽キャでパリピ」
「たしか明るい人々といつも祭りに存在する人を指す宇宙世紀のスラングだったはずだ」
宇宙世紀のスラング。
「そうか・・・教えてくれてありがとな」
強いワードのコンビネーション連打でクラクラしてきた・・・フォースを信じよ。
「まさか大地の時代から存在したのか?」
礼を言うと腹を探られる・・・・・イギリス人の血が入っているなこいつ。
「出典なんかはわからんぞ。ずっとネットスラングだと思ってたし口語で耳にしたことは無いからな」
なんか・・・まずい、俗な思考に使命感を流されてしまうぞ。
魔法だ、魔法を使うんだ。
魔法を使いながらオナ二ー・・・自慰的自己陶酔行為で世界を救う。
よし、忘れてないぞやったぜ。
だけど魔法て・・・いや、わかるさ。
なろう系転生ファンタジー大好き人間だからな。
ファイヤーボールと叫べばまず燃える火の玉が自分の手や直近に出現してから的へピュ~ンと飛んでいき起爆、というなろう系のみならずファンタジーでは代表的な現象だ。
しかし今必要なのは子供たちの目を欺きながら男二人と少女四人マダム一人と乱交するというニッチさが求められる魔法だ。
全集中し俺は脳内のスペルブックを検索した。
「ホントだもん!」
みーちゃんの可愛い声で検索は失敗した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます