空が・・・落ちt(

「ばかな・・・」


レイジが震えながら絶句してる。


「ああ、お前は死なねーよ。ゼットガムダルのレギュラーキャラだったし。俺と合わなきゃ居たハズんとこ行けば生き延びられる筈だ・・・俺もな」


そうだった、俺も無事なハズだ。


だがあのフトモモ女は蒸発する。

お父さん!て叫びながら。抱き着かれてるかーちゃん立場ねーじゃん


余裕が出たとたん他人の心配かw



お父さんか・・・なれなかったな。


「なれなかったどころじゃねーだろ・・・」


自分の白い手を見る。

あいつの血の熱さと冷えていくちいさな体が感触として蘇る。


家なんて、カネなんて全部あいつにやって死んどきゃよかったじゃねーか。

動かなくなった妻を前に、ひたすら繰り返した後悔。


流石に縄を見た時は怖気たが、昔のゲーセンにあったような伝言ノートを見せられ一気にテンションダウンしたっけ。


(コレめくってる間は生きてられるんですよねw)


つってゆっくりめくったりもしてみたが刑務官はひたすら無言で付き合ってくれた。

さらに白けてパラパラとめくった俺の目はある一言に釘付けになった。


『君に会える』


ゾッ、と全身の血が氷に・・・ツララがケツメドに・・・とにかく死ぬほどビビった。


そっと肩に手を置かれ、そちらを見ると刑吏の目が合った。


(・・・はい)


よし、だいじょうぶだ。

俺は生きている。


無言の刑吏に返事をし刑具を首にかけられた瞬間、縄の向こうから手を伸ばす二次元の女の子を描いたイラストを思い出し一瞬笑いかけるがぐっとこらえた。


嫁に会うのは怖いが嫁が居ない世界はツラすぎる。

いや、嫁を殺した現実に耐えられない。


自分が辛い、自分が悲しい

極刑に際してまで頭の中は自分のことばかりだ。


そういや絞首刑て死刑が見世物だった時代でも人気のショーだったて聞いたな・・・ネットのマンガでも排泄物噴射しながら狂い悶えて死ぬとかあったし、やっぱかなり苦しむのか・・・まあアイツと再会する代金だと思えば払ってやるさ。


でも、体の中心の筋肉を刺されたアイツの苦しみと釣り合うほ―――――



いつの間にか縄が滑る音が聞こえるくらいまで記憶に沈んでいた。


「・・・まだ払いきっちゃいないか」


全然痛みとかなかったし。


「レイナ!なんでここへ?!」


レイジが吃驚してる。


ん?


「ジュリアンもいるのね、一体どういう組み合わせなの?」


あ、ガッコ出るとき俺が遮った女とフトモモ女、リエだ。

なんだよ、探し行って


 (なんで来てくれたの、ジュリアン)


(一緒に死んでやるためにさ、リエ)


 (うれしい・・・抱いて!)


(ヒャッハー!落ちてくるまで一時間四十五分くらいあっからホテル入ろうぜ!お母さまもどうぞ一緒に・・・



「いまから小惑星が、オスギデスが落ちてくる。ボクと一緒にシェルターに行くんだ」


「え?何言ってんのよレイジ、気は確か?」


小惑星だからな~、シェルターなんぞ意味ねーだろ・・・いや、でもアニメだしワンチャンいけるのか?


「おいリエ、かーちゃんは一緒じゃないのか?」


「来てるけど・・・食品街に行ってる」


「小惑星落ちてくるから呼んどけよ。シェルターいこうぜ」


「え?本気?」


「あぁ。まあ一時間くらい余裕あるけどそれなりに急いでくれよ。警報出たら有象無象が殺到して入れなくなっぞ」


有象無象てなんよ・・・象が殺到してきたら大変だろ。

つか一時間ほどで地球に落ちてくるトコ公転してる小惑星てなんなんよ・・・


「わかった。・・・あ、ママ?ちょっとこっちの・・・B地区の避難所入口まできて。慌てなくていいけど急いでよ?メレッセと葉室の令息待たせてんだから」




エェ乳首ぃ乳く・・・こりゃリエのかーちゃんも入れてシェルター貸し切りで5Pか?



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る