カルテ16 林夕季のコミュニティー会 その2
「ど、どうも初めまして、倉田 了です」
みやびに声をかけたの女の子は倉田了さんと言うそうですが
男性の名前と思うので、まだ改名をしていないようです。
「どうもはじめして、了ちゃん。ぼくは高橋みやび。
こっちはわたしの彼女の林 夕季」
「初めまして、みやびの彼女の林 夕季です」
「えーと、ここにいるって事は元男子同士で付き合ってるって事なの?」
「うん、そうだよ。でも、お互いTS病患者って事は付き合った後に偶然知ったんだ」
みやびは病院の待合室で会った事を了さんに話しますと、了さんは苦笑いをします。
お互い、TS病の事を隠していた事が原因であるものの、言い出すタイミングがなくて
病院の待合室で鉢合わせして、お互いがTS病患者と言う事を知る事になった。
「でも、みやびさんも夕季さんも、出会った頃はステージIIだったから
ある程度は気づくんじゃないのかな?」
「お互い違う学校だったのもあるし、出会った頃は声も見た目も制服も
女子だったから、案外気付かなかったかな」
「そ、そうなんだ」
「みやびと出会った時点で、わたしはステージIIの後期だったけど
ほぼステージIIIまだったわ」
「そこまでいってると、裸にならないと気づかないかも」
みやびが裸というと、了さんが赤くなりました。
肌かと聞いただけで赤面するとは、純情な方なのですかね。
「えーと、2人はもうそういうことをしてるのかな」
了さんが聞いてきましたが、さすがのみやびも困ってこちらを見ますが
わたしは口ぱくで「言っても大丈夫」といいました。
「しょ、正直に言う・……してます……」
みやびは質問に答えたけど、初対面の相手にそういう事をしてるというのは
やはりはずかしくて、わたしもみやびも顔が赤くなります。
そして、質問した了さんは再び苦笑いをしています。
「まぁ、付き合ったらそう言う事はするけど……ちょっとうらやましいかも」
苦笑いをしながらも、了さんはこの言うので本音としては興味があるようです。
「もしかして、了ちゃんも気になってるの?」
「……かなり」
「まぁ、付き合ったらそう言う事はするけど……ちょっとうらやましいかも」
了さんはやはり興味があるらしく、性別が変わったためそういう事が出来るか気にっていたそうです。
「ぼくたちはなんかあっさりできたよね」
「そうね、意外とあっさりだったわね。ちょっと怖いとは思ったけど
好きな相手とそう言う事を出来る事の方が上だったかわ」
「そうなんだ。あと……これを聞いてもいいかわからないけど……」
了さんはかなり悩んだ様子ですが、意を決してたらしく
「えーと、どっちが受けで、どっちが攻めなのか気になる……」
と恥ずかしそう聞いたのでありました。
この質問にわたしとみやびは顔を合わせましたが、すぐにお互い笑いました。
「確かに、それは気になりますよね」
「ごめん、初対面の相手にこんな事聞いちゃって……」
「別にいいですよ、友達にも聞かれるから慣れています」
「そ、そうなんだ」
「初めての時はわたしが受けで、みやびが攻めだったけど、2回目はわがしが攻めで
みやびが受けだったわ」
「そうなんだ……」
「その後はその時々かな。ただ、サイズの関係もあって、みやびの方が攻めな事は多いわ」
「ははは、参考になったよ……」
答えておいてなんですが、ここまで言う必要はなかった気もします。
単に「その時々で」と越えるだけ良かったかもしれません。
「2人ともぼ……わたしより、年下のに進んでていいな」
「え?」
その言葉を聞いて、わたしもみやびも驚いたのでありました。
どうやら、わたしだけでなくみやびも了さんを年下だと思っていたそうです。
わたしはみやびにも年上の方には言葉使いをちゃんして欲しいのですが、年下と思い
特に注意はしませんでしたが、年上とは思いませんでした。
「もしかして、了ちゃん……いや、了さんはぼくたちより年上なんですか?」
「ぼ……わたしは19歳で大学生だよ」
了さんは19歳の大学生なので、わたしとみやびよりも年上でした。
あと、最近になってわたしと言い換えたらしく、まだわたしと言うのがぎこちないです。
「だ、大学生だったんですか!?ぼくより、背が小さいくてかわいいので
同級生か年下かと思って了ちゃんっと呼んでしまいました……」
「あ、別に了ちゃんって呼んでも構わないよ。
わ、わたしもみやびちゃんと夕季ちゃんって呼んでいかな?」
「はい、構いません」
「もちろです」
「それじゃ、よろしくね、みやびちゃん、夕季ちゃん」
「こちらもです」
「よろしくお願いします」
了さんが年上とは思っていませんでしたが、わたしは年下でも初対面の人には基本さん付けで呼びます。
ただ、この勘違いでわたしとみやびは了さんとの距離が一気に縮まったと思います。
わたしたちが話していると、先生方の話が聞こえて来ましたがみやびはその事が
気になったらしく先生方に話をしたいと言うので、わたしも気になるので先生方の所へいきます。
そして、みやびは花巻先生の経験を聞きたと言いましたが、流石に花巻先生でも
答えないと思いましたが、意外な事に話してくださりました。
しかも、かなり詳しく話しましたので、わたしたち3人は顔を赤くしていました。
「やっぱり、大人は違うよね」
「わ、わたしも19歳だから一応、成人だけど大人って訳じゃないし」
「了ちゃんはまだ恋人はいないのですか?」
「いたけど、TS病で性別変わったら、関係がぎくしゃくしてちゃって
結局別れちゃったけど、仕方がないかな」
了さんも付き合っていた相手がいたそうだけど、TS病が原因で別れてしまった
と聞いて、みやびはしまったという顔をしてすぐに謝った。
「す、すみません」
「別にいって。その前からうまく行ってなかったからね。
お互い何度も別れ話をしようとしたけど、なかなか言えなかったけど
わ、わたしがTS病になったて、はっきり別れるとなったんだ」
「そうんなんですか」
「だから、2人はお互いがTS病ってわかっても、別れないから凄いね」
「わたしはみやびが好きだから、わたしだけTS病になっててもみやびと付き合ったかな」
「ぼくも、ぼくだけTS病になってても、夕季とは付き合ってたかな。
だって、夕季は男の時から女の子ぽかったしね」
みやびはこう言うけど、TS病になる前から周りから女の子ぽいとは言われてたが
自分としてはそこまでとは思っていなかった。
それに、TS病で性別が変わってぐらい外見も変わっているし。
「男の頃からわたしは確かに女の子ぽかったけど、それでも結構変わってるわ。
それに、男なのに女の子ぽいっって言われても、女の子同士じゃない訳で
百合カップルじゃないでしょ?」
「そ、そうだけどね」
わたしの夢は自分が百合カップルになる事だから、みやびだけTS病になってたら
百合カップルになれないけど……それでも、みやびとは男女の関係で付き合ってたと思う。
「でも、TS病のお陰でみやびと百合カップルになれからね。好きよ、みやび」
「ぼくも女の子同士で付き合う事ができるなんておもわなかったよ、夕季」
夕季と見つめ合って頬を染めるけど……そのままお互い自然にキスをしたのであった。
「ふ、ふたりとも大胆だね」
「やっぱり、若い子は大胆でいいわね」
「だな、俺も若い時はここまでできなかった」
了さんも先生方もこう言うけど了さんや先生方に見らも、気にしない。
だって、キスをしたくなったんだから。
わたしたちがキスをした後も、なんだかんだと性的な話になったけど
聞かれた事は包み隠さずに話した。
「へー、ふたりともそんなことしたんだ……」
「生まれながらの女の子と違って、わたしたちのは大きいですから」
「でも、女の子になって男の子とあまり変わらない事が出来るとは思わなかったかな」
「射精をしない分、子供ができないので気も楽ですし」
「だから、ついつい回数が多くなっちゃうよね」
子供が出来ないからついついしちゃうけど、やりすぎも良くないかな。
でも、我慢するのも良くないから、した時はやはりする。
「妊娠はしないけど、性病感染があるからやりすぎは気を付けた方がいいかも」
確かに、子供が出来なくても性病には気を付けないとはならい。
でも、みやび以外の相手はしてないし、みやびも他の相手がいないから大丈夫と思ってはいる。
「ぼくは夕季としかしてないから、大丈夫と思うよ」
「わたしも、みやびとしか経験がありませんから」
「べ、別に2人のどちらかが性病に感染してるとは言ってないよ。
でも、一応知識として知っておいたらなぁって思っただけだから」
「性病の事はちゃんと調べてるけど……ざっくりだから先生に聞いた方が良いかな」
「そうですね。ちゃんと先生方に聞いた方がいいかもしれないです」
わたしたちも一応はネットで調べてはいるけど、ネットの知識だけではなく
良い機会なので、先生方にも聞いておくことにしました。
「あのー、花巻先生、性病の事ってご存じですか?」
雅が花巻先生に質問すると
「専門ではありませんが、基本的な知識はあります。
性病は性交渉で感染しますが、口で性器を舐めたりしても感染します。
そのため、同性間でも感染のリスクはありますので、出来ればあまり性器を
舐めたりはしない方が良いのですが……それは個人の趣味嗜好なので
私からやめろとまではいいません。
後、性病だけでなく、やりすぎると性器の炎症を起こすしますので気を付けてください」
と花巻先生は答えてくださいました。
「わかりました」
「口でするのはよくないんですね。でも、ついついしちゃうかも」
ついつい口でしてしまいますが、花巻先生の話を聞いて気を付けた方が良いかもしれないです。
「年齢的にしたい気持ちはわかりますが、気を付けてくださいね」
「わかりました」
「ところで、花巻先生はどんなプレイをしているのですか?」
わたしは気になって思わず花巻先生聞いてみました。
「答えないとダメですか?」
「特定の相手が居なかったらすみません」
「恋人はいますよ」
「そうなんですね。花巻先生の感じだと彼女さんですか?」
「いえ、彼氏ですよ」
「そうなんですか」
わたしは花巻先生は女性と付き合っていると、勝手に思っていたので意外でした。
雰囲気から、女性が好きな感じでしていました。
「私は女性が好きなように見えるのですか?」
「いいにくいですが……女性が好きな感じがします」
「ほら、ぼくが言ったとおり花巻先生は男性が好きだったでしょ」
「みやびの言ってたどおりでしたね」
みやびと花巻と男性と女性、どちらか好きか話した事がありましたが
みやびが言う通り、花巻先生は男性が好きでした。
「それでは、彼氏さんとどんなプレイをするのですか?」
男性が好きと言う事とは別に、どんな事をするのかわたしはさらに聞きます。
「わかりましたお答えします……」
花巻先生は予想外にかなり詳しく話してくれました。
「……と言う感じです」
「そ、そんなこともするんだ」
「さ、さすが大人の女性は違いますね」
「……エッチです」
わたしたちは顔を真っ赤にしてますが、流石大人は違いますね……。
「みんな、貴重な話が聞けたと思うけど、そろそろ時間だ」
時計を見ると、もう終わりの時間で1時間は短った。
「もうこんな時間ですか」
「1時間は短いですね」
「今日は色々な話が来てよかったです」
「了ちゃんもこれらからよろしくね」
「ぼくも2人にあえて良かったよ」
「それでは連絡先を連絡しましょう」
「そうですね」
わたしとみやびは了さんと連絡先を交換しました。
先生方に挨拶をして、病院をでましたが了さんも途中まで電車で同じ方向なので
電車でも一緒なり、色々話ましたが了さんとは仲良くやっていけると思ったのでありました。
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