カルテ14 高橋みやびのコミュニティー会 その2
ぼくと夕季は了ちゃんがわたしたちを年下と言って驚いた。
ぼくの年は言ってはいないけど、夕季が学校の制服を着ていて
同級生と言ったから、夕季と同じ年って事はわかるよね。
「もしかして、了ちゃんってぼくたちより年上だったの?」
「年下っていうから、そうだと思うわ。わたしも了ちゃんは年下と思ってた」
ぼくたちは小声で話すけど、夕季は上下関係はちゃんとしてるから
ぼくが年上に話しかける時は言葉遣いをちゃんとするようにと注意する。
だから、夕季が何も言わないのはぼくと同じく、了ちゃんを年下と思ってた。
「もしかして、了ちゃん……いや、了さんはぼくたちより年上なんですか?」
「ぼ……わたしは19歳で大学生だよ」
了ちゃん……いや、了さんはぎこちなくわたしっていうけど、最近わたしっていいだしたみたい。
「だ、大学生だったんですか!?ぼくより、背が小さいくてかわいいので
同級生か年下かと思って了ちゃんっと呼んでしまいました……」
「あ、別に了ちゃんって呼んでも構わないよ。
わ、わたしもみやびちゃんと夕季ちゃんって呼んでいかな?」
「はい、構いません」
「もちろです」
「それじゃ、よろしくね、みやびちゃん、夕季ちゃん」
「こちらもです」
「よろしくお願いします」
まさか了ちゃんが年上だと思わなかったけど、逆にこれで距離が縮まって
ぼくたちはすぐに打ち解けた。
了ちゃんはぼくと夕季より年上だったけど、いい人で良かった。
ぼくたちは色々話すけど、先生たちの話も聞こえて来た。
先生たちはぼくたちの話す事には口出ししないから、性的な事を話しても何も言わない。
ただ、先生たちの話も聞こえてきた、ぼくたちはその話に耳を傾けたけど
大切な人のためならば、周りがなんと言おうと自分たちの愛を突き通すと言う話をしている。
「やっぱり、大人は違うよね」
「わ、わたしも19歳だから一応、成人だけど大人って訳じゃないし」
「了ちゃんはまだ恋人はいないのですか?」
「いたけど、TS病で性別変わったら、関係がぎくしゃくしてちゃって
結局別れちゃったけど、仕方がないかな」
了ちゃんも付き合っていた相手がいたそうだけど、TS病で性別が変わったたため
関係がぎくしゃくして、結局別れてしまったそうだ。
「す、すみません」
「別にいって。その前からうまく行ってなかったからね。
お互い何度も別れ話をしようとしたけど、なかなか言えなかったけど
わ、わたしがTS病になったて、はっきり別れるとなったんだ」
「そうんなんですか」
「だから、2人はお互いがTS病ってわかっても、別れないから凄いね」
「わたしはみやびが好きだから、わたしだけTS病になっててもみやびと付き合ったかな」
「ぼくも、ぼくだけTS病になってても、夕季とは付き合ってたかな。
だって、夕季は男の時から女の子ぽかったしね」
ぼくたちはお互いが男だった時の写真を見せたけど、夕季はTS病になる前から
女の子ぽくて、女装してたら男とわからないぐらいかわいかった。
「男の頃からわたしは確かに女の子ぽかったけど、それでも結構変わってるわ。
それに、男なのに女の子ぽいっって言われても、女の子同士じゃない訳で
百合カップルじゃないでしょ?」
「そ、そうだけどね」
夕季は百合カップルになる事に強いこだわりがあったそうで、例え見た目が
女の子ぽくても、男には変わりない訳だから夕季としては嬉しくない。
「でも、TS病のお陰でみやびと百合カップルになれからね。好きよ、みやび」
「ぼくも女の子同士で付き合う事ができるなんておもわなかったよ、夕季」
ぼくと夕季は見つめ合うけど、夕季が頬を染めていてかわいい。
そして、見つめ合ってるとなんかキスをしたくなる。
夕季も目をつぶると、ぼくと夕季はそのまま唇をあわせた。
「ふ、ふたりとも大胆だね」
了ちゃんがそういうけど、表情は見えないけどさっきから顔を赤くしてたから
ぼくたちがキスをしたのを見てさらに顔を赤くしてるかな。
でも、見られながらキスするのは……やはり、はずかしいな。
あと先生たちも
「やっぱり、若い子は大胆でいいわね」
「だな、俺も若い時はここまでできなかった」
と言ってるのも聞こえて来た。
ぼくと夕季はキスをした事恥ずかしがってるけど、了ちゃんはぼくたちが
どんな性的な事をしてるか聞かれたけど、ぼくたちがやってる事はある程度は
包みか隠すけど、ほぼ実際にやった事をそのまま了君に話した。
「へー、ふたりともそんなことしたんだ……」
「生まれながらの女の子と違って、わたしたちのは大きいですから」
「でも、女の子になって男の子とあまり変わらない事が出来るとは思わなかったかな」
「射精をしない分、子供ができないので気も楽ですし」
「だから、ついつい回数が多くなっちゃうよね」
ぼくたちはついつい回数が多くなる事を笑ってるけど、子供が出来ないのは気楽でいいかな。
ただ、ちょっとやりすぎて痛くなったりすることがあったりするけど。
「妊娠はしないけど、性病感染があるからやりすぎは気を付けた方がいいかも」
了ちゃんがこういうけど、性病の事はネットでちょっと調べたけど
ぼくも夕季も他の相手としてないから大丈夫だと思うけどね。
「ぼくは夕季としかしてないから、大丈夫と思うよ」
「わたしも、みやびとしか経験がありませんから」
「べ、別に2人のどちらかが性病に感染してるとは言ってないよ。
でも、一応知識として知っておいたらなぁって思っただけだから」
確かに、ネットでは調べてるけどちゃんと知識を知っておいた方がいいかもしれない。
「性病の事はちゃんと調べてるけど……ざっくりだから先生に聞いた方が良いかな」
「そうですね。ちゃんと先生方に聞いた方がいいかもしれないです」
ここは病院で、先生たちもいるので性病について聞いた方がいいかな。
なので、花巻先生に聞いてみる事にした
「あのー、花巻先生、性病の事ってご存じですか?」
ぼくが花巻先生に聞いてみると
「専門ではありませんが、基本的な知識はあります。
性病は性交渉で感染しますが、口で性器を舐めたりしても感染します。
そのため、同性間でも感染のリスクはありますので、出来ればあまり性器を
舐めたりはしない方が良いのですが……それは個人の趣味嗜好なので
私からやめろとまではいいません。
後、性病だけでなく、やりすぎると性器の炎症を起こすしますので気を付けてください」
と答えてくれたけど、なんか聞いてもらえるのを待ってた気がする。
専門ではないけど、同性でも性病になるリスクを知れたのはよかったかな。
「わかりました」
ぼくは素直に返事をするけど夕季は
「口でするのはよくないんですね。でも、ついついしちゃうかも」
と口でしてくれることを気にしてたけど、ぼくも口でしちゃうからね......。
今度からは気を付けたほうがいいかも。
「年齢的にしたい気持ちはわかりますが、気を付けてくださいね」
「わかりました」
「ところで、花巻先生はどんなプレイをしているのですか?」
夕季が花巻先生に質問したけど、夕季は気になった事を質問するけど
この質問は流石にどうかって思ったけど、聞いちゃったから仕方がない。
「答えないとダメですか?」
「特定の相手が居なかったらすみません」
「恋人はいますよ」
「そうなんですね。花巻先生の感じだと彼女さんですか?」
「いえ、彼氏ですよ」
「そうなんですか」
夕季は花巻先生に彼氏がいて意外な顔をしてるけど、ぼくと夕季は
花巻先生が男性と女性、どちらが好きか勝手にはなしてたけど
ぼくは男性、夕季は女性だと思ってた。
「私は女性が好きなように見えるのですか?」
「いいにくいですが……女性が好きな感じがします」
「ほら、ぼくが言ったとおり花巻先生は男性が好きだったでしょ」
「みやびの言ってたどおりでしたね」
ぼくの言ってたとおりだったけど、勝手に話してた事は花巻先生にはわるかったかな。
そして、花巻先生はぼくと夕季が普段どんな話をしてるか気になってる感じだった。
「それでは、彼氏さんとどんなプレイをするのですか?」
夕季はさらに質問をするけど、ぼくも大人がどんな事をするかは気になる。
花巻先生は答えるか悩んでるけど、夕季が目を輝かせているのでそれに負けて
「わかりましたお答えします……」
と言って話をし始めたけど、かなり具体的な話でぼくたちも恥ずかしくなった。
「……と言う感じです」
「そ、そんなこともするんだ」
「さ、さすが大人の女性は違いますね」
「……エッチです」
3人共顔を赤くして恥ずかしがってるけど、いちばん恥ずかしがってるのは
了ちゃんではなくて、質問をした夕季だったのは意外だったけど。
でも、大人って思ってた以上に凄い事をしてたんだ......。
失礼かもしれないけど、花巻先生は大人の色気がある見た目だけど
見た目だけじゃなくて本当に大人の色気があった。
「みんな、貴重な話が聞けたと思うけど、そろそろ時間だ」
時計を見ると、もう終わりの時間で1時間は長いようで短かった。
「もうこんな時間ですか」
「1時間は短いですね」
「今日は色々な話が来てよかったです」
「了ちゃんもこれらからよろしくね」
「ぼくも2人にあえて良かったよ」
「それでは連絡先を連絡しましょう」
「そうですね」
ぼくたちは連絡先を交換した。
先生たちに挨拶をして病院を後にするけど、了ちゃんも途中までは
ぼくと夕季と同じ方向なので一緒に帰る。
電車の中でも色々な話で盛り上がったけど、年上だけど話も合うし
見た目もかわいいから、ぼくは了ちゃんとはずっと仲良くなれると思ったのであった。
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