カルテ12 石であっても医師なので聞かれた事は答えます
12月のコミュニティー会に参加したのは了君、みやみさん、夕季さんの3人だけ。
それに対して、同席医師は私と福沢先生の2人。
これならば私たちも3人と一緒に話をしても良いのではと思うけど
「医師は石」なので、あくまでも様子を見ているだけである。
「本当に石なんですね」
3人が盛り上がってるのをみてつぶやく。
「そうだ、石なんだよ。俺たちは3人の話を聞いても何も言わないし
聞いてない事にもになる」
「プライバシーがありますので聞いても口外はしませんが、こんな話もするのですね」
「患者同士だと話しやすいせいか、かなり突っ込んだ話もされるが
プライバシーに関す事も、石だから何も聞いてない事になる」
「医師は石っていのは本当でしたね」
福沢先生が言っていたとおり、医師は石はダジャレではなかった。
とはいえ、患者同士のせいか普段話せない共通の話ができて盛り上がっている。
ただ、内容は性的な内容でであるけど……今の若い子はさらに積極的よね
「今の若い子はさらに積極的ですね」
「花巻、その言い方だとさらに年より臭いぞ」
「なんていいますか、性格ですので……。でも、こんな事もはっきり言うのですね」
「盛り上がってるのはカップルの2人で、聞いてるもう1人は顔を真っ赤にしてるがな」
みやびさんと夕季さんがどんな事をしてるか、赤裸々と言いますが
本人たちはどんな事をしたかを説明している感じで、恥ずかしいと言う訳でもない感じです。
でも、それを聞いている了君は顔を真っ赤にしています。
ただ、顔を真っ赤にしながらも、興味津々で聞いてはいます。
「へー、ふたりともそんなことしたんだ……」
「生まれながらの女の子と違って、わたしたちのは大きいですから」
「でも、女の子になって男の子とあまり変わらない事が出来るとは思わなかったかな」
「射精をしない分、子供ができないので気も楽ですし」
「だから、ついつい回数が多くなっちゃうよね」
みやびさんと結城さんは笑ってますが、年齢的に性欲も旺盛ですし
子供が出来ない安心感から、回数が増えてるのはわかります。
ただ、それでも使いすぎると炎症を起こしますし、妊娠はしなくても
性病の感染はありますので気を付けて欲しい所ではあります。
ただ、そう思っても医師は石なので、こちらから口はだしません。
とはいえ、この事について口出しといいますか、指導をしたくてたまらないいです。
「妊娠はしないけど、性病感染があるからやりすぎは気を付けた方がいいかも」
私が思っていた事を、良いタイミングで了君が行ってくださいました。
「ぼくは夕季としかしてないから、大丈夫と思うよ」
「わたしも、みやびとしか経験がありませんから」
「べ、別に2人のどちらかが性病に感染してるとは言ってないよ。
でも、一応知識として知っておいたらなぁって思っただけだから」
了君はこういいますが、性病についての質問する流れになってください。
「性病の事はちゃんと調べてるけど……ざっくりだから先生に聞いた方が良いかな」
「そうですね。ちゃんと先生方に聞いた方がいいかもしれないです」
流石、素直なみやびさんです。
そして、夕季さんもみやびさんの言った事を受け入れています。
「あのー、花巻先生、性病の事ってご存じですか?」
みやびさんが性病の事を聞いてきましたので、ここぞとばかりに答えます。
「専門ではありませんが、基本的な知識はあります。
性病は性交渉で感染しますが、口で性器を舐めたりしても感染します。
そのため、同性間でも感染のリスクはありますので、出来ればあまり性器を
舐めたりはしない方が良いのですが……それは個人の趣味嗜好なので
私からやめろとまではいいません。
後、性病だけでなく、やりすぎると性器の炎症を起こすしますので気を付けてください」
「わかりました」
みやびさんは素直に返事をします。
「口でするのはよくないんですね。でも、ついついしちゃうかも」
夕季さんの言い方から、口でもしているようですが個人的な嗜好なので
私があれこれいう事は出来ません。
「年齢的にしたい気持ちはわかりますが、気を付けてくださいね」
「わかりました」
「ところで、花巻先生はどんなプレイをしているのですか?」
夕季さんが予想外の質問をしてきましたが、答えるか悩みます。
患者から話しかけられたら答えるとはいえ、これは答える必要はないですよね。
横目でも福沢先生の方を見てみると……ニヤニヤしています。
つまり……「おもしろいから答えろ」という事ですが、答えるのは悩みます。
「答えないとダメですか?」
「特定の相手が居なかったらすみません」
「恋人はいますよ」
「そうなんですね。花巻先生の感じだと彼女さんですか?」
「いえ、彼氏ですよ」
「そうなんですか」
夕季さんは意外な顔をしていますが、私は女性が好きと思われているのでしょうか。
「私は女性が好きなように見えるのですか?」
「いいにくいですが……女性が好きな感じがします」
「ほら、ぼくが言ったとおり花巻先生は男性が好きだったでしょ」
「みやびの言ってたどおりでしたね」
みやびさんはこう言いますが、普段どんな話をしてるのでしょうか。
ただ、この場はこちらからの質問は禁止なので我慢します。
「それでは、彼氏さんとどんなプレイをするのですか?」
夕季さんが目を輝かせて聞いてきましたが……これは答えないといけない空気。
再び横目で福沢先生を見ますが……やはりニヤニヤしているだけです。
この雰囲気は……答えないといけないですね。
「わかりましたお答えします……」
わたしはもう自棄になって、太一とした事を話します。
もちろんある程度はオブラード包みますが、結構詳細にはなします。
私は顔を赤くしてますが、それ以上に3人は顔を赤くしてます。
「……と言う感じです」
「そ、そんなこともするんだ」
「さ、さすが大人の女性は違いますね」
「……エッチです」
三者三様の反応をしますが、了君は顔がさらに赤くなってます。
そして、福沢先生はニヤニヤしています。
「みんな、貴重な話が聞けたと思うけど、そろそろ時間だ」
時間を見ると、終わる時間なっていた。
「もうこんな時間ですか」
「1時間は短いですね」
「今日は色々な話が来てよかったです」
「了ちゃんもこれらからよろしくね」
「ぼくも2人にあえて良かったよ」
「それでは連絡先を連絡しましょう」
「そうですね」
3人は連絡先を交換したけど、3人は仲良くなったようです。
「どうやら、仲良くなったようですね」
「参加してよかった。しかし……お前も結構激しいプレイをしてるんだな」
「それは……忘れてください」
「患者の事は他言しないが、医師は別だからな」
福沢先生はこう言いますが、本当に言う訳ではありません。
「そんな事言いますと、2度と参加しませんよ」
「冗談だ。花巻は患者受けがなんかいいから、今後も参加してくれないか」
「楽しかったですから……構いませんよ」
「ありがとう。参加できる時でいいからな」
「わかりました」
わたしは今後も患者のコミュニティーに参加する事にしました。
ただ、次からは聞かれても太一とのプレイの事は答えないようにします。
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