魔法学園の劣等生と譏ィ譌・縲・遉セ)譌・譛ャ繧ャ繧ケ蜊比シ夂ュ峨ｈ繧顔匱陦ィ縺後≠繧翫∪縺励◆

第52話 真相

　信じられない落合の発言を目の前にして宮部は落合に反論することもなくただその場で立ち尽くしている、そんな宮部に名手は何をして良いのか分からず思わず抱きしめた。

「記憶改変レベルの魔法を安全に使えるヤツはこの世界に殆どいない、卓越した技術がないと相手の記憶を壊して廃人にしてしまうのがオチだしな、だから容疑者は最初からある程度絞られてたんだザンネンながらな」

　落合は宮部や名手の事など気にかける素振りもなく話しを続けていた。

「で？　これは一体どういう事なんだ？　えっと……お前の名前を聞いてもいい？」

「馬頭鬼（ばとうき）だ」

「馬頭鬼くん、俺は「私は犯人じゃない！」だとかそういう無駄な問答はしたくないから素直に話してくれない？」

　馬頭鬼は元々黒尾の部下、なので落合の恐ろしさもよく知っていた。

　なので落合に犯人だと断言された時点で無駄な抵抗などする気は最初から無かった。

「認めよう、私が宮部奈々をアチラの世界から連れてきて記憶を改変した」

「へぇ、そりゃ驚きだ。理由は？」

「簡単に言ってしまえば彼女の術式が欲しかったのだ。彼女の術式を使って私は黒尾様の復活を試みようとした」

「すごーい計画だな、驚き、宮部の術式は倍加、宮部の倍加の術でどっかの誰かさんの治癒属性の魔法を強化して死者蘇生を試みようとしたという所か」

「今の時代にこそ彼女の力が必要だと私は判断したからな」

「で？　成功した？」

「いや、まだ宮部の術式や彼女自身の身体が育ちきっていない、その状態では実験は無理だ。そのタメ先ず彼女を成長させる必要があった。私はそのタメの成長カリキュラムを用意しそれを実践していた」

「団地に幽閉したのもその成長カリキュラムとやらの一環だったってこと？　すごーい驚き」

「そうだ……正義感の強い彼女がそこに居る限り彼女は倍加の術を常に使わざる終えない、アコウギやあそこにいる団地の仲間達を助ける為にな、それに加え彼女があそこに止まり続けるタメの理由が必要だった。それが姉の存在だ。姉が見つからない限り彼女はアチラの世界に戻ろうとは思わないだろう、だから私が直接、偽の姉の記憶を彼女に植え付けた」

「うそ……」

　と力ない声を発したのは宮部

「うそうそうそ……！！　いる！　お姉ちゃんは確かに！！」

「……真実を話そう君はアチラの世界では両親を失った後は親戚の家に預けられたのだ。廃人の状態でな、それから君の心が回復することはなかった。しかしそれでは困るのだ。だから君の心を回復するタメにも偽の記憶は必要だったのだ」

　宮部は優しく抱きしめる名手の腕の中で震え始める

「造った記憶は姉だけではない両親についての記憶も弄った。彼女の両親の死因は事故ではない、真実は彼女の父親の無理心中が原因で引き起こされた殺人事件だったのだ。彼女の母は彼女の目の前で父親に殺された。彼女も殺されかけたが間一髪の所で私が救った」

　馬頭鬼は宮部を見つめ静かに呟いた。

「私も残念に思うがこれが真相なのだ。宮部奈々」

　と