第50話 光夜連合
団地の仲間たちといくら探しても見つからなかったという人物の捜索を初めた落合たち
落合は手始めに光夜連合の本部がある街なかにある天守閣の内部に転移した。
「!? お、おまえ!?」
そこが一体どこなのかアコウギは一瞬で分かったので落合に一体どういうつもりなんだ! と詰め寄る
「お前らがアチコチ探して見つからなかったんなら残るはここみたいな探すに探せなかった場所を探すしかないだろ、だからココにやって来た。やぁ皆さん! 辛気臭い顔してて大変見目麗しいことこの上ないな」
そこは光夜連合の会議室のド真ん中
落合たちは光夜連合の幹部たちに取り囲まれている状況
しかし光夜連合の幹部たちは状況が飲み込めていない様子で呆然としている
「へぇ黒尾の元に居た連中もチラホラといやがるな、アコウギお前はここの連中にハブられたのか? クククッ可哀想に」
「お前が去った後、黒尾様の慈愛の里はこの世界を以前のように統括すべきだとする派閥とこの世界に統率者は必要ないすべて以前の様に自由に戻すべきだとする派閥に別れ内部分裂が起こり自由を求めた我々が破れ彼らがこの世界を掌握した」
アコウギのその説明が終わる頃には光夜連合の幹部たちも状況を飲み込みはじめそれぞれ戦闘態勢を整えようとする者や落合の再来に驚愕する者も居た。
「静まれ、武器を手にとった者はその武器を捨てよ、英雄様のご帰還だ。盛大に祝おうじゃないか」
とその中で一際奇抜でカラフルな着物を着た女性が声を上げると幹部たちは渋々と武器や術式を解除する
「英雄様……ですか?」
「あぁお前はまだあの頃は居なかったなこの者は慈愛の里の黒尾美影を討伐した英雄様だ」
「黒尾……ってあの黒尾ですか? 嘗てこの地で天変地異を引き起こそうとしたあの……?」
「そう、そうの黒尾さ」
「黒尾は自身の力に溺れ自滅したと記録されてたハズですが……」
「彼は照れ屋でね、公式の記録には残りたくないと言い出したのさ、だからそう後世には記録を残した」
「あの記録では末期の黒尾は神々ですらも凌駕する力を有してたハズそれを倒したというのですか?」
「自滅だと言う方がよっぽど説得力あるよなぁ? そりゃそうだ公式の記録に残されているにわかには信じ難い黒尾美影の伝説数々を見りゃ、誰でもそう思うだがそれが事実だ。間違いなくこの男が黒尾美影を殺した」
「そもそも美影様のお師匠様ですからね、ウィザード様は」
この世界でも黒尾時代の話は半分おとぎ話のように語られているぐらいには古るボケた歴史上の出来事という認識を持つ者が多い、しかし幹部の中の数名は黒尾討伐の本当の事実を知っていた。
この組織の幹部の中でも最古参の発言に耳を傾けない者は少なく幹部の殆どは落合を見る目が変わる
「俺の武勇伝を自慢気に俺が言わなくても勝手に語ってくれて嬉しいね全く」
「ま、まこまこ……本当にまこまこって何者なの?」
「すごーい魔法使い」
「……」
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