第16話校外学習の帰り
今忙しかった、校外学習が、終わろうとして居る。
(真二君、ごめんね)
怪我の手当が終わって、列に戻って来た、委員長が、再度お礼を言って来た。
(全然、大丈夫)
全然大丈夫と言って居るが、現実は大丈夫じゃない。
何せ、彼女の見てる前で、他の女子と肩を組んで来たのだ、状況は分かって居ても、簡単に理解出来ない、少なくとも俺は理解出来ない、自分が理解出来ない事を、由衣にだけ理解しろとは言えない。
そんな事を、考え出来ない居ると、いつの間にか、終わっていて、皆が各々帰って行っていた。
(帰るわよ)
(ふぇ)
いつの間にか由衣が後ろに居て、声を掛けて来た。
(何よ?)
(いや、少しビックリして)
(なに、何か後ろめたい事ても、あるの)
(何でもない)
(飯田さんの事なら、気にしてないよ)
ピンポイントで、当てて来る辺り、流石由衣だ、凄いと思う。
(いや、でも)
(何もしかして、真二は私が、良いことした、彼氏を叱る面倒くさい、女だと思うんだ)
(違う、ただ)
(ただ、何よ?)
(自分が由衣の立場だったら)
(だったら何よ、早く言って)
(だったら、何か嫌で)
(ふ~ん)
(だから、ごめんなさい)
由衣に謝った、謝らないと、自分の気持ちが済まないからだ。
(終わった)
(終わった、ありがとう)
(早く、帰りましょ、私お腹空いた)
(そうだな)
(ラーメン、ごちになります)
(由衣さん)
(あら、今日は私に、嫌とは言えないはずよ?)
(ぐぬぬ)
確かに、その通だ、その通だが。
由衣は人が絶対に嫌とは言えない、このタイミングで言って来る辺り、やはり由衣には勝てないと、思う。
(分かりました)
(やった、真二君優しい)
(はいはい)
まぁ、何時もの由衣らしくて良かった。
でも、俺は知っている、このくらいを切り替えるのに、相当の葛藤があったはずだ。
それでも、俺の気持ちを汲んで、何も言わないようにと、我慢してくれた、いや我慢させてしまったのだ。
(早く、お腹空いた)
(すまん)
(今行く)
まぁ考えて居ても、仕方ないやってしまった事は、これからの行動で挽回して行くしか無い。
(お待たせしました)
(遅い)
(罰として、クレープも奢り)
(えー)
(嫌だよね)
そお言いうと、由衣は俯いてしまた。
(分かりました、クレープ奢らせていただきます)
そう言うと、由衣は顔上げて、ニコニコと笑ていた。
(何か、悪いわね)
由衣が、一応申し訳無さそうに言って来たが、顔は笑っていた。
本当に自分の彼女だが、怖いと思った。
その後は、ラーメンの大盛りと、チャーハンと、餃子を食べて、クレープも2つ食べて俺の財布は言わずもがな、寂しい事になりました。
この時の俺は、こんな事もう起き無いと思って居た。
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