第7話 プロフィールを決めよう

 では、アバターのプロフィールを決めようか。


 名前、性格、あとは何を決めれば良いんだ?


 ちょっと調べてみようか。



 名前、性格、種族、性別、年齢、一人称、活動内容、趣味や特技、好きなもの、苦手なものを決めれば良いのかな?


 では、決めていこうか。



 まずは名前からだな。


 何にしようかな?


 カッコイイものが良いか……

 かわいいものが良いか……

 ギャグっぽいものが良いか……

 訳の分からないものが良いか……


 うーん、迷うなぁ……


 こうなったら、全部の要素を入れてみようかな?


 カッコイイ、かわいい、ギャグっぽい、訳の分からない名前か……


 ああっ!?

 ダメだ!?

 全然思い付かないぞ!?


 どうしよう!?


 仕方ない、ここはいったん保留にして、他を決めよう。



 性格をどんなものにしようかな?


 人に好かれるような面白い性格が良いに決まっているよな。


 それは、どんなものなんだ?


 調べてみるか。


 『思いやりがある』

 『笑顔で明るい』

 『ポジティブで好奇心が強い』

 『人を楽しませるのが好き』

 『努力している』

 『他人に感謝の心を持っている』


 ほう、なるほど、こういう人が好かれるのか。


 では、こういう性格を演じてみようか。


 いや、待てよ。


 本当に、それで良いのだろうか?


 もっと癖のある性格の方が、見ていて面白いんじゃないか?


 どうなんだろう?


 うーん……



 種族か……


 あれはなんだろう?


 見た目は尿瓶だけど、やはり尿瓶なのだろうか?


 どうなんだろうなぁ?


 ここは明言を避けるべきなのだろうか?


 それと、下の連中はどうしようか?


 鏡餅は台座か?


 その下の美少女は、人間なのか?


 どうしようか?



 性別は『男』だな。


 あれは男用の尿瓶だしな。


 いや、待てよ。


 男でも女でもない、まったく未知の何かにするという手もあるな。


 うーむ、何にするべきなのか?



 年齢は何歳にしようか?


 俺が演じられるか分からないから、実年齢くらいにしておくべきか?


 いや、ここも明言を避けるべきかな?


 それが良いかもな。


 では、年齢不詳ということにしようかな。



 一人称、何にしようか?


 俺でいくか?

 私にするか?

 それとも、もっと変なものにしようか?


 迷うなぁ……



 活動内容は、しばらくの間はハイテーの作ったゲーム実況だな。


 そのあとは、どうしようか?


 考えておかないとなぁ……



 趣味や特技は、とりあえず、ゲーム作りは入れておかないとな。


 他に何かあるか?


 うーん……


 なんだろう?



 次は、好きなものだな。


 ん?

 趣味や特技が別にあるから、この項目はいらなくないか?


 いや、そんなことはないか。


 趣味以外の好きなこと、好きな食べ物とかを決めれば良いのかな?


 食べ物か……


 そもそもあいつは食事をするのか?


 どうなのだろうか?



 苦手なもの……


 ……うん〇?


 いや、うん〇を入れようとしてくる人か?


 なら、好きなものは黄色い液体?


 いや、黄色い飲料にした方が良いか?


 どうなんだろうな?



 三日後。


 よし、ようやくプロフィールが決まったぞ!


「クバリのアニキ、ゲームがほぼ完成したでごわす!」


「えっ!? もう!? すごいな!?」


 完成するのに、何年もかかるゲームもあるのにな!


「クバリのアニキの方はどうでごわすか?」


「ああ、プロフィールは決まったよ」


「アバターの名前もでごわすか?」


「ああ、もちろんだよ」


「なら、ゲームのスタッフロールで載せて良いでごわすか?」


「良いよ」


「了解でごわす」


 スタッフロールもちゃんとあるのか。


 本格的だなぁ。



「配信前にテストプレイするでごわすか?」


「テストか…… そうだなぁ…… 今回は予備知識なしでやってみようかな。その方が、リアクションが自然で良いかもしれないしな」


「了解でごわす。なら、操作法だけは伝えておくでごわす」


「ああ、頼むよ」



「クバリ、暇ざます!」


 どこからともなく神様の声が聞こえてきた。


「こちらは暇ではありませんよ!」


「配信はまだざますか?」


「ただいま準備中です! もう少しお待ちください!」


「このままでは暇すぎて、太陽に向かって咲いてしまいそうざますよ!!」


「えっ!? なんですか、それは!?」


「クバリはまだまだざますね」


「ああ、いつものボケですか。それはどういう意味なんですか?」


すぎて、花のワリになってしまうということざます!」


「ああ、なるほど、そういうダジャレでしたか」


「もっと精進するざます!」


「分かりましたよ!」



「いまは何をやっているざますか?」


「ゲームがほぼ完成して、アバターのプロフィールが決まったところですよ」


「なら、すぐに配信するざますか?」


「クバリのアニキ、ボイストレーニングと機材の使い方の確認もしておいた方が良いでごわすよ」


「そうだな。というわけで、まだ時間がかかりそうですね」


「クバリ、緊急事態であることを忘れるなざます! のんびりしている暇はないざますよ!!」


「そう言われましてもねぇ……」


「ほぼ用意ができているのだから、明日やるざます!!」


「明日!? 無茶言わないでくださいよ!? あっ、これもボケですか!?」


「ボケではないざます!! 明日やれざます!! やらないとアレ味の聖水を飲ませるざます!!」


「アレ味!? なんですか、それは!?」


「アレはアレのあれアレあ~れぇざます!!」


「だから、なんなんですか、それは!? まったく分かりませんよ!?」


「とにかく、明日やるざます!!」


「えええええええええええっ!?」


 横暴すぎるだろ!?

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