浜鳴木さま、「ジュヴナイルの里」へのご寄稿有難うございました。
特に、第一章と、第二章、また第三章では桜の舞姿の見事な描写に強く惹かれました。文章の美しさを深呼吸させて頂くような前半でした。細やか過ぎる描写のために、相手があっちを向いたのか、こっちを見ているのか、読み返しても具体的イメージを結びにくかった部分があったのはこちらの読解力が及ばなかったせいかもしれません。後半、ファンタジーやホラーとしては言い回しに少し理屈っぽさやくどさを感じてしまって申し訳ありません。百合美学に関しては、悪くはないという印象でした。筆力の豊かさが存分に発揮されていて、たっぷりの読みごたえの佳品でしたが、焦点の手振れを補正して作品全体としてのまとまりをさらに意識して頂ければという気もします。