ジンベイザメいやジンベイサマだぁ~!
夕日ゆうや
ジンベイサマ!
ジンベイサマという妖怪がいるらしい。
それはこのような日の入りの時間に表れるらしい。
場所はちょうどこの辺り。
見た目はジンベイザメと同じで、小さな漁船なんかは、このジンベイサマに会うと、船体に脂が貯まって沈むそうだ。
「そんな怖い話よせって」
「いいや。ここからが大事なんだ。なんでそのジンベイサマは船を沈没させると思う?」
「え? なんでだろう?」
「人を食うためさ」
「まっさか――」
ケラケラと笑う俺。
「だって、人なんて食わないだろ? ジンベイザメは」
「そこがジンベイサマとの違いよ。肌で感じ取ったね」
見張りが声を荒げる。
「ジンベイサマだ!」
海中にいる大きな魚がゆったりと俺たちの船を持ち上げる。
そのまま滑るように岩礁に乗り上げる。
「ジンベイサマだ。ジンベイサマがきたぞ――っ!」
大声を上げる
衝撃で揺れる船内。
投げ出された俺は、そのまま大きな口を開けたジンベイサマと目が合う。
あ。終わったな。
ジンベイサマは人を食うという。
ジンベイザメいやジンベイサマだぁ~! 夕日ゆうや @PT03wing
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