第15話 書けない時でも、既に書いてあるものは公開できる。それはそうだ。
この物語はフィクションであり、実在の人物・団体・事件とは、ほぼほぼ関係ありませんので、まあ、あんまり深くは気にしないで下さい。
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実家で年末年始を過ごして、かつて自室だった部屋の本棚にあった懐かしいラノベを読んだりしつつのんびり過ごして、おれは戻ってきた。
ところが、一旦止まってしまった手は、今度はなかなか動かない。ダンジョンものは、ひょっとしたら、自分の中で書きたい部分を書き切ってしまったのだろうか。
そこからは、書いたり、消したりを繰り返しつつ、書き進めるペースが遅くなっていく。
……あの時、『ボインの伝説』も、ポイントの後押しがなかったら、こんな感じで停滞してたのかもしれない。
そんなことを、ふと、おれは感じていた。
そして、2023年の1月半ば。
応募していた小説賞の一次選考の結果がネット上で発表された。結果は、応募した2作品とも、落選。一次を通らなかったので、「評価シート」も、もらえない。
「ふー、「評価シート」はほしかったけど、どっちも落ちたかぁ」
ショックは、あった。
だが、これまで、あまりにも、何度も、このネット上で小説賞に落ちてきたのだ。落ちることにも慣れてきていたのかもしれない。慣れたい訳ではないし、慣れたくなんかないとも思う。
もちろん、自分が書くことを楽しめた、という部分で、そちらに満足していたことも大きな影響があったと思う。
「ま、『小説家になったろう』で公開するだけだろ。誰かが読んでくれるし」
そうして、おれは、公募落選作である『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA~』の予約投稿を始めたのだった。
公募に落ちた翌日には、『小説家になったろう』での『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA~』の連載がスタートした。
もちろん、PVは伸びない。
初日は185アクセス、2日目は155アクセス、3日目は302アクセスと、そんな感じだ。
それでもおれは大して気にしなかった。『小説家になったろう』では、連載作品は基本、読んでもらえないのだ。そのことをもう知っている。
そして、面白いと思って誰かにポイントを入れてもらえたら、ランキングに名前が入って、そこからPV数はさらに伸びるということも、もう知っている。
実際、1月24日には1000アクセスオーバー、1月27日には1万アクセスオーバーだ。増える時には増えるのだ。それを知っているから、どーんと構えることができる。
今回の『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA~』は日付もので、日付と場所、人物が少しずつ時間を動かしていく。
プロット管理や登場人物プロフィールを表計算ソフトで創るという試みのせいか、縦軸に日付、横軸に人物や組織、セルの中にその行動が書かれているため、それを文書作成ソフトにコピペして、その内容をどんどん肉付けしていくことで書き進めてきたのだ。
だから、同じ日付の1話は、同じ曜日のうちに更新するという手法を試してみた。1日に何話も更新するスタイルだ。
その代わり、物語の中の日数と同じ日数で物語を読み進めることができる。
物語は、プロローグとエピローグを除いて、4月8日に始まり4月17日で終わる。およそ10日間の出来事だ。これをプロローグとエピローグも合わせて、1月18日に投稿し始めて、1月28日に完結させた。
完結前には、100ポイント突破、ブックマーク100件達成、10000PV超え、と、少なくとも100人以上の人に読んでもらえるようになって、ジャンル別ランキングも日間3位のトップ5入りを果たし、ランキングまとめページに掲載された。
そのタイミングから2日で完結だった。もちろん、完結ブーストも発生した。
完結から3日経った、2023年1月31日には、1216ポイント、301ブックマーク、48577PVとなった。ジャンル別ランキングでは日間4位、週間4位、月間11位だ。
またしても月間11位。おれはこの順位に呪われているのだろうか? でも、これまでとは違って、おれがそこに強くこだわることはない。さらっと流せるようになっていた。
そこからは、既に書き終えてある応募作『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA、チートなし~』を少しずつ推敲して、予約投稿を始めた。書いたからにはおれとしても読んでもらいたいのだ。
この『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA、チートなし~』は、先に公開した『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA~』と同じ時間軸で、別の人物が行動している物語だ。
だから、『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA~』を第1章、『リアルダンジョンとタイムアタック ~RDTA、チートなし~』を第2章として公開した。
しかも、こっちはチートなし。あっちは知識チート持ちの転生者がメインで動く。
学園ものなので、チートなしで普通に頑張る女の子……全然普通ではない気もするが、とにかくJKをいっぱい登場させてみた。
勘違いしたり、陥れられたりもしながら、JKたちは互いを高め合っていく。
また、こちらも日付ものとして、同じ日の1話はその曜日に更新するように予約した。
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