魔龍公アウラケス(五)
あちこちから火の手が上がる
「イブ、どうしてこんな事をするのですか?」
「知らなーい。パパが決めたんだもん」
「お父さんが決めたらそれに従うんですか?自分の考えは無いのですか?」
「あ?ロナちん、今あーしのことバカにした?ムカつくんですケド!」
「私だって怒ってます!今すぐ帰ってください!」
「ムカつくムカつく、あームカつく!死ね死ねマジ死ね!」
「
口喧嘩までは良かったのですが、とうとう本当の喧嘩が始まってしまいました。イブは背中の羽で自由に空を舞いつつ青龍刀と足の
対する私は家宝の短剣が姿を変えた
「おいロナ!大丈夫か!?立てるか?」
「だいじょぶです。うっ……」
これでも私は
「ロナちん、小さい頃はあんなに可愛かったのに。やっぱ
「ロナ、下がってろ!」
駄目です、という間もなくイブの青龍刀とエミーロ君の長剣が交差して火花を散らしました。ですが種族、力量、経験、武器、全てにおいてイブが
「駄目ですエミーロ君、やめてください!」
「わかってる、俺じゃこいつに勝てねえ。だからって逃げ出すわけにいかねえんだ、お前だけは守らなきゃいけねえんだ!」
「あーうぜぇ!めんどくせえ!もういい、丸焼きにしちゃる!」
イブが大きく息を吸い込みました。いけません、高熱の
「し、失礼しましゅ!」
身を焦がす炎、吹きつける熱風。
「【
闇色の翼をひと振り、
「魔龍イブリリス!我が臣下を、城を傷つけたる罪、その身で
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます