魔貴族の夜(三)
人跡未踏の森の果て、熱風吹き付ける活火山。その大空洞に集うは魔大公アスラーム以下、三体の魔貴族。魔龍公アウラケス、鬼人候グラウケス、そしてこの私、魔血伯ロナリーテです。
「ひっく!
静寂に包まれた大空洞に、ひっく、と私のしゃっくりの音だけが響きます。
「やっべ、ロナちんウケるー!」
魔龍公に
「ふむ」
顎に手の甲を当ててしばし考え込んでいた魔大公でしたが、やがて得心したように頷きました。
「我が魔族は文化水準において
「そうれす!」
ちょっと頭がふわふわしていて魔大公さんの言う事はよくわからなかったのですが、とりあえず良いお返事をしておきました。再び魔大公さんは考える姿勢に戻り、やがて声を発しました。
「おぬしの言い分はわかった。魔血伯ロナリーテよ、
魔龍公は肩を震わせて何か言いかけましたが、魔大公はそれを
「
樽ごと運ばれ、なみなみと注がれる黄金色の液体。なぜか上機嫌の魔大公と鬼人侯に次々と
私が目覚めたのは翌日の昼、
「いやーサイコー、ロナちんウケたわー。おとなしい子イジメたらこうなるってカンジ?」
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