闇の城騎士団
シャルナートさんとフリエちゃんに助けられて無事に
シャルナートさんの助言を聞かなかった私が悪いのですが、領主様が悪い人でおまけに
そしてこの日、さらに悪い
これを受けて、
「……というわけで、奴らにはちょっと痛い目を見てもらわなきゃならねえ」
どうやら進行役は頭脳担当のシャルナートさんが務めるようです。大きな食卓テーブルを地図に見立てて迎撃の作戦を立てようというのですが、私にはまだわからない事があります。
「あの、私が子供達を
ですがシャルナートさんは
「まだわかんねえのか?子供を
そうなのでしょうか。建前というのもよくわかりませんし、何が本当で何が嘘なのか、私にはわかりません。
でも、もし本当に領主様の狙いが私ならば。
「あ、あの、では、みなさんご迷惑ではないのですか?領主様の欲しいものが私の心臓なら、みなさんは関係ありませんよね?私がいなくなれば良いのではありませんか?」
そう言うと、今度はアイナさんが怒ったような顔になってしまいました。胸の前で太い腕を組んで足を開いて、まるで赤鬼のようです。ごめんなさい、と思わず口に出しそうになったのを慌てて引っ込めます。
「ロナちゃん、ここにいる皆のことを大切に思ってるよね?」
「は、はい。もちろん」
「皆もロナちゃんのことを大切に思ってるんだよ。ロナちゃんのことも、ロナちゃんが大切にしている場所も、大切にしている人達のことも守りたいと思ってる。このお城も、骸骨さんも、亡霊ちゃんも大切でしょう?」
「はい。でも私、魔貴族ですよ?一人でも戦えますし、実は皆さんよりずっと年上なのですよ?なのに守ってもらうなんて……」
「関係ないよ、そんなの。言ったでしょ?何でもアイナお姉ちゃんに頼っていいんだよって」
「いいか?お前はまだ子供だ。魔貴族だろうが何十年生きていようが、世間知らずの甘ったれたガキだ。そして俺らの、こいつらの
最後のシャルナートさんの言葉は乱暴なようでいて実は温かくて、お母さんの言葉を思い出させるものでした。ロナ、もっと自分を大事にしなさい、って。
そうなのですね。私が皆のことを大切に思っているように、皆も私のことを大切に思ってくれているのです。それをようやく理解した時、今まで黙っていた
『良いご友人を持たれましたな、ロナリーテ様。このマエッセン、今こそご主君の恩に
「みんな、ロナちゃんのためにも、自分達のためにも絶対勝つよ!」
アイナさんの号令に合わせて、小さな指、大きな
この瞬間、この小さな食堂で、後に言う『
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