闇の城の日常(六)フリエちゃん
フリエちゃんはいつも黒の
「おはよー。アタシ朝ごはんいらないわ」
「駄目だよ、ちゃんと座って。スープだけでもいいから食べなさい」
「むー。アイナの意地悪」
皆が朝食を終えた頃に寝ぼけ
フリエちゃんには苦手なことが結構あります。朝早く起きることも、お料理も、お
昼になると
「なあフリエ、トマトの水やり手伝ってくれよ」
「ふふん、お安い御用よ。水の精霊、我は
フリエちゃんが古木の
「うわあああ!やる前に言ってくれよ、みんなずぶ濡れじゃねえか!」
「とっとと
ですがすぐに他の子供達、特に男の子とはすぐに喧嘩になってしまいます。私が言うのも変ですが、まだ大人と子供の境目なのかもしれません。
そして皆が寝静まった頃、こそこそと図書室から出て来たフリエちゃんと鉢合わせしてしまいました。私を見つけると慌てて何かを背中に隠したようです。
「どうしたのですか?フリエちゃん。それは何ですか?」
「えっと、その、闇の魔術書よ!アンタみたいな子供が読むと大変なことになるんだから!」
「フリエちゃんは大丈夫なのですか?」
「な、なんとかね。いい?アタシはこれから魔法の研究をするわ。絶対に部屋に入って来ちゃダメよ」
この日フリエちゃんは自分の部屋に【
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます