闇の城の日常(五)エミーロ君
エミーロ君は背の高い男の子。ルイエル村からやって来た子供達の中では一番年長で、身長はもうすぐアイナさんに追いつきそうなほどです。
まだ朝食前だというのに、先程から
「でもよお、相手の剣と足元を同時に見るなんてできねえよ。え?遠くの山を見るような感じ?何だよそれ」
マエッセンは熱心に指導していますがなかなか伝わらないようで、二人揃って首を
食堂でアイナさんと張り合うように朝食を食べた後、今度は一緒に薪割りを始めました。さすがにアイナさんのようにはいかず休憩を挟みながら、でもまた
……でも、時折り横目でアイナさんの方を見ているような気もします。そういえばアイナさんの服装は袖の無いシャツで、豊かな膨らみがちらちらと横から見えているようです。
「アイナのおっぱいばかり見てんじゃないわよ、エロガキ」
「み、見てねえよクソガキ!」
そこにやって来たフリエちゃんと口喧嘩の末、とうとう【
午後の前庭。木椅子に腰掛け、
やがてテーブルに伏せてすっかり寝入ってしまったエミーロ君に、マエッセンがそっと毛布を掛けました。
『この若者はロナリーテ様の良いご友人になるでしょう。……私にはそれを見届けられないのが残念です』
私は黙って
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